6月16日、日本銀行が政策金利を1.0%に引き上げることを決定しました。さらに年内には1.5%まで上昇する見込みです。デフレ期の超低金利時代とはまったく異なる経営環境において、中小企業の社長はどのような対策をすべきか。銀行交渉・財務改善の専門家 古山喜章氏に伺いました。今回は後編です。
銀行格付け(スコアリング)に強い決算書をつくろう!
銀行は決算書(貸借対照表・損益計算書)をベースに「スコアリング(銀行格付け)」を行い、無事に返済できる会社かどうかを、おおむね10段階にランク付けします。
なお、銀行はよく「事業の内容を評価して条件を決定します」と言いますが、それはあくまで建前です。現場のいち銀行員にそんな高度な判断はできません。
このスコアリングで、皆さんに知っていただきたいのが、「点数化される経営指標」とその「配点のウェイト」です。
配点表は下の図の通りです。
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この配点表の中で、ウェイトの大きい項目は、「返済能力」です。お金を貸す銀行側からすれば、「返す力があるかどうか」が最重要課題ですから、ここが手厚くなるのは当然と言えます。
実際、全体の総得点129点のうち、この返済能力だけで55点(全体の43%)を占めています。
さらに注目すべきは、返済能力に示されている3つの経営指標の計算式です。
3つすべてに共通するのが、「営業利益」です。「営業利益」とは、いわば本業で稼いだ利益です。つまり銀行は、その会社が「本業でどれだけ稼げているか」を一番重視していると言っても過言ではありません。
であれば、借りる側は、損益計算書の営業利益が最大化されるよう、配慮した決算書を作れば良いのです。
例えば、雑収入にある家賃収入を売上高で「その他売上高」として計上する。使わない棚卸資産は原価で計上せずに特別損失に「棚卸資産除却損」として計上する。災害による建物等の修繕は一般管理費の修繕費でなく、特別損失に「特別修繕費」として計上する。
このように損益計算書のどこに計上するかによって、営業利益を大きく見せることができます。営業利益を意識した決算書をつくることで、スコアリングの格付けも上がり、銀行交渉を優位に進められます。なお、こうした会計処理を、税理士任せにしてはいけません。残念ながら多くの税理士は銀行対策まで踏み込んだ提案をしてくれません。




























