Googleは11月18日に、自社の生成AI「Gemini」の最新モデル「Gemini3」を発表した。
「Gemini3」に関して「Gemini」に質問してみると、「これまでの『チャットボット(会話するAI)』から、『エージェント(自律的に考え、行動するAI)』へと大きく進化したのが最大の特徴」といういう答えが返ってきた。
これまでのAIは「即答」が得意だったが、「Gemini3」は複雑な問いに対して「一度立ち止まって深く考える(Deep Think)」ことができるようになり、数学、プログラミング、論理パズル、複雑なビジネス課題などに対しAIが内部で試行錯誤してから答えを出すため、「それっぽい間違った答え(ハルシネーション=幻覚)」が減り、より精度の高い戦略立案やコード生成が可能になるという。
また、ユーザーの目的を達成するために必要な複数のステップを自律的に計画・実行できるようになり、ビジネスにおいては、メール確認→カレンダー登録→返信案作成などの自動化も現実的になるという。
画像、音声、動画を同時に理解する能力がさらに向上し、動画を見せて「このシーンの〇〇について教えて」といった質問への回答精度や、リアルタイムのカメラ映像を通じたサポート能力が強化されているという。
従来のGeminiが「優秀なアシスタント(秘書)」だったとすれば、「Gemini3」は「自分で考えて動けるスタッフ(実務担当者)」に近づいたと言えるとまとめた。
■AI各社の競争激化
「Gemini3」の登場により、月間アクティブユーザー数は、7月の4億5,000万人から6億5,000万人に増加(ChatGPTは8億人)、11月19日にはウォーレン・バフェット氏率いるバークシャー・ハサウェイが、7〜9月(第3四半)期にアルファベット株を1,790万株取得していたことが明らかになったことも重なり、Google(アルファベット)の株価は3%上昇して、年初来で57%の上昇となった。
これに対して「Gemini3」と競合する「ChatGPT」のOpenAI・サム・アルトマンCEOは、社内向けに「コード・レッド(緊急事態)」を宣言し、ChatGPTの改良を優先するため社内のリソースを集中的に振り向けるよう指示たと報道された。
社内に向けて日々のチャットボット体験を「もっと速く、もっと信頼性を高く、より幅広い質問に答えられるようにする」という課題を解決するためだ。
AI各社は株式市場で「AIバブル」が取りざたされていることもあり、多額のAI投資が収益の押し上げにつながることをウォール街に示すため、技術開発にしのぎを削っており、AI「クロード」のアンソロピック、AI検索の「パープレキシティ」なども含めて競争が激化している。
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●Gemini3
https://blog.google/intl/ja-jp/company-news/technology/gemini-3/





















