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健康

第45号 「師」について

おのころ心平の ──社長のための「か・ら・だマネジメント」

 僕は、自然治癒力学校という組織を運営しています。
 自然治癒力?学校?まだ学校法人格を取得しているわけでもなければ、大きな校舎があるわけでもありません。一般社団法人で運営している小さな組織です。

 ただ、自然治癒力という人間のカラダに備わった力について勉強しようとするドクター、看護士さん、薬剤師さん、歯科医師の先生、歯科衛生士さん、針灸師さん、整体師さん、ボディワーカー、ホメオパス、アロマ、ハーブ療法士さんなど多くの受講生に支えられて、少しずつ、広まりつつあります。

 数々の治療法、数々の代替医療やセラピー。それらに共通する言語である「自然治癒力」。どんな治療法も、クライアントの自然治癒力にアプローチすることには変わりない。自然治癒力なくして、どんな治療や癒しの技も成立し得ません。それは、たとえ現代医学といえども、同じです。

 私たちのカラダに備わった尊い力。僕自身、自分の小さい頃に大病で死地をさまよった時、この力に救われました。

 そして、のちにココロとカラダをつなぐカウンセリングを仕事にするようになって、カウンセリングにおける言葉の力でさえ、自然治癒力にスイッチが入るという事実をたくさん目の当たりにしてきました。

 『聖なる自然治癒力』(浩気社/1,680円)の著者、上野圭一先生は、そうした世界中のケーススタディを先駆的に日本に紹介されてきた第一人者です。

 上野先生は、世界の代替医療、統合医療の流れを牽引するアメリカ・アリゾナ大学のアンドルーワイル博士の著書の翻訳者として有名ですが、自身、日本ホリスティック医学協会副会長、代替医療利用者ネットワーク(CAMUNet)副代表などをつとめる日本における代替医療のオピニオンリーダーです。

 僕が最初に上野先生にお目にかかったのは、もう10年前くらいでしょうか。先生もパネリストとして登壇されたシンポジウムに参加したのがきっかけでしたが、そのご講演にいたく感銘を受け、それからというもの、先生の著書をむさぼるように読みました。

 のちには、僕自身が主催する講演会にもお招きすることができ、折にふれて、色々とご指南を頂くこととなりました。

 10年前50代だった先生も、今年もう69歳になると聞いて、なぜかびっくりしてしまいました。現在、静岡県の伊東で悠々自適の隠遁生活を送る先生ですが、都市部などにはあまり出て来られないのを承知で、つい先日、久しぶりに自然治癒力学校での講演をオファーしました。

 「うーん、ちょっと考えさせて」とおっしゃりながらも、その電話中に「はいはい、じゃ覚悟を決めて行くか」とご承諾下さった先生は、「じゃあ、君の住む淡路島で遊ぼうか」と、わざわざ前日入りでお越し下さいました。

 私38歳、先生69歳。親子ほどに違う年齢差を越えて、淡路島の温泉につかりながら、自然治癒力や代替医療について、まるで同志として話をするように色々と語ってくれました。

 「代替医療の辞書、医学大事典のような辞書を10年がかりくらいでつくろうと思います。どうぞ先生、監修をお願いします」

 「ああ、いいよ」

 「代替医療コーディネーターというか、世界の代替医療を紹介し、ガイドできる人材を育成できるようなカリキュラムをつくろうと思います。どうぞ先生、ご協力をお願いします」

 「ああ、いいよ」

 本当に了解してくれているのか、いなされているのか…。この辺は、先生一流の「らしさ」なんですけど(笑)、ただ、「お前が本気なら、協力は厭わない」というまなざしだけは、しっかり感じました。

 押しつけのない、批判や否定のない態度。決して追い込まず、かと言って、突き放しもしない。要は、君次第だ、というありのままを認める姿勢。うー、どうすれば、こんなに穏やかな人物になれるのか…。

 先生は、じつは「先生」と呼ばれるのを嫌います。僕が「上野先生」と言うと、「上野さんでいこう、上野さんで」と照れ笑いしながら、手を振ります。

 でも、僕にとってはやはり、先生、「先」を「生」きる人である。引き下がらず先生と呼ぶものだから、先生ももうあきらめて、応とも否とも言いません。

 翌日は、神戸でご講演を頂いたのですが、自然治癒力学校受講生も先生のお話に大変に感銘を受けた様子で、先生のマインドは確実に、自然治癒力学校の共通理解としての底流をなしてくれました。

 受け継がれ、流れを増していくもの。僕自身、まだまだ若輩者でありながら、受講生は「おのころ先生」と呼んでくれます。実をいうと、受講生の7割以上は、僕より年上の方々なのです。

 「先生って、まだ若いんですよねー」

 「ははは、すみません」

 そういえば、22歳でカウンセリングを始めた時から、クライアントさんの実に9割は年上の方ばかりでした。

 おのころ先生、と呼ばれて、いつもプレッシャーばかり感じていましたが、自然治癒力とココロとカラダのつながりについては、この16年間、ほんとうに真摯に向き合ってきた自負はあります。

 応とも否とも言わない、決して驕ることなく、ただただ自分を生きること。そして、その分野においては「先」を進み、それを「生きる」存在であろう。その挟持だけは、上野先生から学んだ大切な教えであるような気がしています。

 自然治癒力学校では、僕が尊敬する多くの先人をお招きしてセミナーを開催していきます。読者の皆さんもご存知の方も多いと思いますが、帯津良一先生、石原結實先生、さらには女流作家の田口ランディさんもお招きします。

 自然治癒力学校は、受講生を横断的につなぎつつ、また縦軸には、先人の軌跡をしっかりと踏み固めていくことを目指しています。一歩一歩進みつつ、その先に、何かを形にできる日を夢見て。

 「なんだか楽しそうだねー」という方は、
http://naturalhealing-school.org/index.html

 ぜひ、のぞいてみて下さいね!

 

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