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健康

第48号 ボディサイコロジー ~カラダ心理学(2)

おのころ心平の ──社長のための「か・ら・だマネジメント」

 前回に引き続き、今回も「ボディサイコロジー~カラダ心理学~」と題してお送りしたいと思います。
 あなたは、腕組みをしたとき、どちらの腕が上に来ますか?右腕が上になりますか?それとも、左腕が上になりますか?

ono48-1.gif  いずれにしろ、腕組み一般に見られる心理的な傾向とは、慎重な態度、用心、拒否などと言われますね。

 【相手の腕組みを解く方法】

 商談やプレゼンの際、話を聞いている相手が腕を組んでいることがあります。腕を組むのは、「胸郭(きょうかく)」を守ろうとする無意識の行為です。

 美術館などを歩くと、流行の現代アートを前に、腕を組んでいる人をよく見かけますが、作品が訴える斬新な価値観に「ああ、これが芸術なのね」と鑑賞しつつ、胸郭はしっかり守っています。

 人は、自分の理解の範疇をこえた新しい提案や価値観に出逢ってしまうと、無意識のうちに胸部をガードしてしまうものなのです。

 ★右腕を上に組んでいる人には…
 相手が右腕を上にして腕を組んでいる場合は誠実さをアピールすることが大事です。ひとつひとつの言葉をはっきりと丁寧にしましょう。そして、なぜあなたに対してこのような提案をしているのかを明確にし、段階的に「条件の提示」をしてみることです。

 ★左腕を上に組んでいる人には…
 相手が左腕を上にして腕を組んでいる場合は「乗り」が大事です。「このタイミングで!」「このご縁には特別な意味が!」と相手と自分の結びつきの意味を強調しましょう。こちらの情熱を伝えましょう。最後には「助けて下さい」と言ってみるのも効果的です。

 僕が臨床的に読み解いてきた経験によれば、腕の組み方には、その人の「コミュニケーションの仕方」が表れます。(必ずしも絶対ではないですが…)

 ★右腕が上になる人(right-side-arm:Ra):思考表現タイプ

 ★左腕が上になる人(left-side-arm:La):感情表現タイプ

 右腕が上になる(right-side-arm:Ra)人は、思考が深く、表現するときは要点をしっかりついています。

 Raは、自分の言葉を持っていますが、会話になると、早口になり、独自の言い回しをするので、聞き手にとって不明瞭になる時があります。意図が十分伝わらないことがよく起こり、なぜ通じないのか、自分でも不思議なくらいです。

 一方、左腕が上になる(left-side-arm:La)人の会話は、リズムで行われます。内容そのものよりキャッチボールしている感じを重視するので、抑揚のある感情のこもった言い回しになります。

 ただ、言っていることがおおげさになったり、場合によっては言っている最中に内容が変わったりすることすらあります。自分の発言に後で後悔することも多いです。

 ★Raの特徴

 右腕が上になる(Ra)人は、一見おとなしそうに見える人が多く、初対面でなかなか打ち解けないこともありますが、根は純粋で正直です。

 仲良くなった人からは「第一印象と違う」とよく言われます。Raの会話は、しゃべるかだまるかです。Laタイプの会話をテニスのラリーに例えるなら、Raの場合は、野球のように先攻後攻がはっきりしています。

 会議などではRaタイプは、出番がなければずっと発言しません。適当なことを言って言葉尻をとらえられて誤解を受けるのがイヤなのです。しゃべるなら全部しゃべりたいと思っています。

 けれどもRaが、いざ自分の主義主張を発言する出番がくるとなると雄弁です。確固とした自分の考えを持っており、使う言葉も豊富ですから、話は長くなります。

 言い回しが独特で、ともすれば抑揚なく早口になってしまうので、相手には単調に聞こえてしまったり、相手を批判されているような気分にさせてしまうこともあります。

 Raは自分の発言を途中で遮られると、腕を組んで黙り込んでしまいます。それは別に怒っているわけではなく、いい意味であきらめが早いのです。

 Raは、「誠実な人ですね」と言われるとうれしいです。ゆっくりと会話して相手との理解が深まることに喜びを感じます。Laタイプは腕を組んだまま会話ができますが、Raタイプにはそれができません。

 ★Laの特徴

 概して左腕が上になる(La)人は、コミュニケーション能力が高く、相手とのキャッチボールで会話を進めます。

 相手に名前で呼びかけることが多く、言葉以上に、相槌やうなづきなどをうまく使います。感情表現が豊かで、基本的に相手の役に立ちたいと思っているので、自然、会話は盛り上がります。

 会議や商談の場では、Laは、参加者の気持ちや状況の推移を注意深く見守っています。たとえ腕を組んでいても、相手の主張を出来る限り聞くようにつとめています。

 会議や商談が全体的にうまくまとまるように、どのように自分の態度を効果的に作用させるべきかを考えています。その場に合わせて発言できるので、次第にその場をリードする存在になります。

 Laは、親しみやすく、社交的な人が多く、「やさしい人ですね」と言われるとうれしいです。ただ、表面的な態度や言葉遣いがソフトであっても、自分の主張や意見には絶対的な自信を持っています。

 話題がどうあれ、この場をまとめ、最後に主役になるのは自分だという強い自負を持っていたりします。

Laは、その場をうまくまとめたいがゆえに「ウソも方便」となることがあります。また自分の個人的な話には、驚くほど頑な態度を見せることがあります。

 【腕組みのカラダへの作用】

 腕を組む習慣が多いと、呼吸が浅くなるので、風邪をひきやすい体質になります。右腕が上になる(Ra)タイプはウイルス感染に弱く、左腕が上になる(La)タイプは細菌感染に弱い傾向にあります。

 Raタイプのカラダは、「首」に負担がかかりやすいのが特徴です。首コリや頸椎のねじれなどを生じやすく、また手首、足首も弱点です。

 漢方医学では首、手首、足首から風邪をひくと言われますが、Raタイプは急激な温度変化に弱いです。皮膚の発汗機能、膀胱の排泄機能に難ありなので、冬場はこまめに服の調節をし、トイレ(尿)はできるだけ我慢しないことです。

 一方、Laタイプは、胃腸の消化力が落ちることで、細菌感染や室内のカビの影響を受けやすくなります。部屋の湿気に注意しましょう。

 Laは、Raの「首」に対して、「腰」への負担を受けやすく、風邪をひく時も腰から足にかけて悪寒が走ります。

 体調不良のもとは何といっても「食べ過ぎ」。ふだんから腹八分目を心がけることがLaにとっての健康の秘訣です。

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 以上、今回は、腕の組み方からみられる心理的傾向についてお話しました。カラダから、あなたのココロのクセを読み解いていくボディサイコロジー。次回は、足の組み方について考察してみたいと思います!

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