日頃、会社経営に追われている社長は、ご自身の資産管理を後回しにされている方が多いようです。
個人資産が時価でいくらあるかすぐに言えるでしょうか。
生命保険証券がどこにあって、保険金がいくらもらえるのか覚えているでしょうか。
会社のお金と社長個人のお金を一緒にして考えてはいないでしょうか。
大事な資産を守っていくためには、自分の資産を正確に把握するところから始める必要があります。
そこでお勧めしたいのが、パーソナルバランスシートの作成です。
パーソナルバランスシートとは、個人の貸借対照表のことです。
パーソナルバランスシートの作成は、会社の貸借対照表と同じように資産と負債をそれぞれ書き出すことから始めます。
それらを会計科目と同じような内容と順序で集計していきます。
最初から難しく考えず、気楽に大体の数字を書き出して見てください。
パーソナルバランスシートを作成し、分析することで資産に関するさまざまな問題点が見えてきます。
例えば、自分の資産の不動産比率が多い場合、今後の人口減少や地価下落の影響を大きく受ける可能性があります。
また、自社株式の割合が多い場合なら、納税資金の確保を含めた相続対策の必要性が浮かび上がります。
円建て資産ばかりならば、円安や輸入インフレに弱いといったグローバルな視点からの問題点が見えてきます。
パーソナルバランスシートを作成することで、会社と社長との貸借関係を整理し、
お金を明確に区別して管理するようになるでしょう。
また、無駄な出費の削減や資金の効率的運用を検討することができます。
まずは、現状を把握することから始めてみましょう。
- ホーム
- 会社と社長のための資産管理講座
- 第6回 パーソナルバランスシートによる社長の資産分析