会社の先頭を走っているリーダーは、分刻みで日々、仕事に励んでいる方も多いと思います。仕事をバリバリこなすことを求めると、いつでも脳が冴える秘訣が必要になります。しかし、深くしゃがまなければ、高く飛ぶことが出来ないように、いかに休むかということが重要になってきます。
以前のコラム(
第11回 "脳番地シフト"で脳が働きやすい状態に整える)では、一つの脳番地を集中的に使い過ぎずに、意識的に一番活動する脳番地を変えることで、活性化させた脳番地の休息を促すという「脳番地シフト」を紹介しました。ただ、やはり脳を休ませるには、「睡眠」が一番です。
睡眠不足は、ホルモン分泌や自律神経機能に影響を及ぼし、食欲の増大や、糖尿病や心筋梗塞などの生活習慣病になりやすいなどと言われています。また、物事の判断の正確さや、学習効果の低下を招くことも指摘されています。時に、睡眠時間を割くこともあるでしょうが、やらなければならない事、やりたい事を長年続けていくためには、脳も含めた体調の管理のために睡眠をしっかり確保しなくてはいけません。
経営者の中には、年、月、日の単位で予定を立てる時、休みから決めていく方もいると聞きます。攻めの休みという視点も大切なのです!
では、睡眠時間の目安はどのくらいなのでしょうか?
2004年~2014年に出版された英語の論文を対象に睡眠に関わる時間、年齢などの58の用語を元に検索された2412の論文と312の総説を参考に、18名の専門家が推奨睡眠時間を以下のようにまとめています。
○若年成人(18-25歳):推奨は7- 9時間 非推奨) 6時間未満、11時間以上
○成 人(26-64歳):推奨は7- 9時間 非推奨) 6時間未満、10時間以上
○高 齢 者(65歳以上):推奨は7- 8時間 非推奨) 5時間未満、9時間以上
海外の報告であり、睡眠時間には個人差がありますので、推奨時間より短い睡眠時間でも
日中、活発に活動されている方もおられると思います。ただ、仕事中に眠くなることがある場合には、脳が上手く働いていない状態と考え、睡眠を見直す方が良いでしょう。
繰り返しになりますが、睡眠は、脳の状態を整え、記憶の定着や、日中パフォーマンスを上げる役割を担います。脳力を十分に発揮するためにも、寝た時間と起きた時間を記録し、今回お示しした推奨睡眠時間を目安の一つとして見比べ、睡眠時間がそもそも少ないのか、睡眠時間は確保できているが質が影響しているのか(いびきや寝つきが悪い等)、改めて考えてみると良いでしょう。
そこで、トップに立つ人ができる今月の月刊脳番地トレーニングは、
1. 休む時間を決めてからスケジュールを立てる。
2.睡眠時間と活動時間を記録し、良好な体調を保てる時間を探る。
是非、今月はこの脳トレを実行してみて下さい。
“休みの時間”に注目して、脳のコンディションを整えていきましょう。
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