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- 第11回 だれでもたった10秒で差がつく!「字がヘタだから」を克服する方法
お歳暮の送付状やお礼状、年賀状、クリスマスカード……。
年末年始を迎えるこれからの時期は、1年で最も手書きする機会が多い時期でもあります。
読者の中には、手書きというと、「字が下手だから書きたくない」という方も大勢いるでしょうか。
しかし、そもそも自分が書く字に自信がある人など、ほんの一握りではありませんか。
文字は必ずしも上手に書く必要はありません。
わたしの場合、なんとなく見ていて飽きない字、味があってその人らしいと感じる字を目にしたときに、「いい字だなぁ」と感じます。
さらに、多少イビツな字で書かれたハガキを受け取ることもありますが、それを見て「なんて失礼な人だろう」と腹を立てたこともありません。
知人の会社経営者に、利き腕の右手ではなく、あえて利き腕でないほうの左手で筆ペンを持ってハガキを書く人がいます。こうすると、「上手に書こう」「立派に見られるようにきれいに書こう」という邪念が消えて、格好つけずに自分らしく書けるというのです。
そこまでいくと達人の域で、なかなか真似できるものではありませんが、それはさておき、字は上手に書くより、読みやすく書くことを心がけましょう。
●細字より太字
自分の書く文字に苦手意識のある人は、その自信のなさのあらわれか、小さな字でクシュクシュと書き連ねる傾向があります。
しかし、小さな字はそれだけで読みにくく感じられます。年齢が上がれば視力は衰えますから、小さな字が読みにくいと感じるのは必然です。高齢のお客様が多い会社は、とりわけ意識して大きな字を心がけてください。
その際、だれでもたった10秒で大きな字が書ける方法があります。
ボールペンを細字から太字に持ち替えるのです。
インターネット通販Amazonで売れ筋ボールペンを検索すると、太さ0.5mmのものが最も多くヒットします。
試しに、今、みなさんのお手元にあるボールペンの太さを確認してみましょう。おそらく太さ0.4や0.5mmのものをお使いではありませんか?
おすすめは太字のペン。具体的には0.8mmや1.0mmのゲルインクのボールペンを使ってみてください。
太字のペンの良いところは、自然と字が大きく書けること。「感謝」「代表取締役」「確認」のように画数の多い漢字で、その効果を実感できます。
ビジネスシーンで取引先やお客様に送る手書きのひと言は、美文字を披露するためのものでも、展覧会に出展するためのものでもありません。
お客様に喜んでもらい、信頼を得てコミュニケーションを発展させるために書くのですから、相手を思って丁寧にしたためることが必要です。
「字が上手になりたい」という気持ちはもちろんわかりますから、そのための教材も用意しています。
が、美文字も、美しい文章も、習得するには努力が必要です。理想に向かって黙々とがんばることも大切ですが、まずは今すぐできる一歩を踏み出しましょう。