夜はその流れで、『飲食人大学』の卒業後のワンステップとして、卒業生が店の切り盛りをしている“高級鮨店”の『鮨 千陽』で食事をしながら、卒業生がどのレベルの鮨を握るのか検証したいと思います。
ちなみに、ミシュランのビブグルマンの掲載店です。
一階は卒業生の“女子”が握ってますね。早速、店に入ってみましょう。今回、予約を入れておいた二階は7,000円のコースのみ。私の塾生の西村晋作さんが『江戸前晋作』が開業時につけた価格と同じくらいで、これより下だと高級店への誘導がされにくくなるギリギリの価格設定ですね。
本日握っていただくのは、『飲食人大学』を卒業した中で最速でカウンターに立つ田場壱盛さんです。ただし、私のプロフィールを知ると緊張してしまうかもしれませんので、後ほどおいおい知っていただきましょう。
お酒は石川の五凛から…。
続いて、茶ぶりした青海鼠をのせた茶碗蒸し。二品、教科書通りの料理を一ひねりという感じですが、きちんとしています。
続いては、新潟県糸魚川市『Nechi』にしてみましょう。個人的には好き。
白子のすり流し ご飯添えが続きます。
お造りはオオモンハタ、ミル貝、本マグロ。『市場魚貝類図鑑』(https://www.zukan-bouz.com/syu/オオモンハタ)によれば、オオモンハタ(大紋羽太)は、近年(2016年現在)になって関東の市場でも見かける機会が増えている小型のハタ。
産地は主に西日本であるが関東近海でも揚がっている。ハタ類のなかでも小型なので超高級魚ではないが、高価で取引されている。と書いてあります。
鮪もなかなかおいしく、7,000円のコースにしては満足なお造りです。
お料理の最後は、鰆の蕪蒸しです。
さて、本題の握りに入りましょう。続いては、鮃の昆布〆、小鰭、辛子をのせた鮪漬けと続きます。
ここでコンサル目線です。田場さんは、「うまさの落しどころ」を昆布で〆た味わいにしているのですね。
ちなみに、北海道の寿司屋に入ると帆立は縦に割ります。
食感のこりこり感と甘さをうまさととらえるからです。
どれが良いというのでなく、うまさのとらえ方は人それぞれ、コースの中の料理のコンセプトや役割で考えれば良いのです。
真鰺は口直しという意味で、割合と酸が立てて仕上げています。
車海老は半分にカットして土佐醤油とツメでいただきます。
大和芋の味噌汁の止め椀と伽羅焼きで一通りです。
追加は『小松弥助』のような烏賊素麺と、煮帆立にしてみます。
この内容で、7,000円のコースは十分満足です。でも、まだ、20歳だし、この道、6ヶ月。資質は高いのでしょう。
経験以上の寿司は出ないということで、自己投資して、伸びしろを伸ばしてさらに高みを目指して欲しいですね。
人材のミスマッチを解消して、飲食人の側の立場にたって可能性(私の言うとことの“伸びしろ”)を伸ばすことをミッションにしているリタウン社の未来像にはとても共感しました。
これからの外食産業が良い人材を受け入れるために労働条件を整える必要性を再確認できたとともに、その条件を満たせば大いなる可能性を感じることができました。
人口激減に入ったこれからの日本において、売上や生産性を上げるためには、個々人成長なくして、その実現はありません。そのために、成長する機会、伸びしろを伸ばす機会を与えていく、これは私の塾生に課せられた使命ですね。





















