たこりき
(大阪府)
大阪で勉強(繁盛店巡り)をクローズでやっているが、最近、参加者が増えている。
先日は
このコラムでも紹介した大繁盛焼肉店『万両』の滝本昭人さんにお願いして、『カモシヤクスモト』の予約いただき、醸造酒とそれにあう料理を出す元バーテンダーの店でお酒と料理のペアリングの勉強をした。
食事も終わり、身分を明かしてオーナーの楠本さんと歓談をしていると、「(『万両』に)何度か予約を試みたがとれなかった」と言う話になった。無理もない、一日四回転する焼肉屋だ。ふつうにおもいつきで予約を入れてもとれないかもしれない。
ちょうど私は、東京から勉強会を頼まれて二週後に“持ちテーブル”があった。滝本さんは私たちが三名で予約をしていたことを思い出して、横なら入ることができると調整してくれた。さすがは滝本さん。そんなわけで、楠本さんとご一緒することになった。
その『万両』の食事の日、話はもりあがり、あっという間に時間は流れた。私たちはもう少し楽しい時間を過ごしたくなり、当然のごとく「二件目、どこか面白い店はないか」ということになった。
楠本さんの奥さんの遼子さんは、私が「翌日、新橋の名店『第三春美鮨』の長山一夫さんから使用している川汲(かっくみ)昆布の仕入れ先『こんぶの土居』に行くんですよ」という話をしていたことを気にかけてくれ、「その『こんぶの土居』の川汲昆布の出汁を使ったたこ焼きとシャンパーニュの『たこりき』という面白い店がある」とご提案いただいた。
「おもしろそうだ」ということで、早速電話。席が確保できて、タクシーを飛ばして最近関西のマスコミで話題の『たこりき』に出没することになった。
『たこりき』は有名な空堀商店街の人気の飲食店がままある場所に店はある。
店内はカウンターがあり7席くらいある。カウンターの上のワインクーラーには本日のシャンパーニュやワインが並んでいる。
まずは、“ノンドセ”のシャンパーニュをチョイス。人数が多いのでシャンパーニュは一本開けることにした。
メニューはと、メニューブックをおもむろに開いていると、トッキュウジャーに出てくるメガネのお兄さんに似ている男性スタッフと“ザ・浪速っ子”という感じの美人のおかみが丁寧に接客してくれる。
実は『たこりき』はワインとお好み焼きの名店『豚玉』の系列だ。『豚玉』というと、まだ吉田牧場が無名なころから、いち早く今人気絶頂のチーズを使っていた、コンセプトある店だ。当然、食材のチョイスもナイスだ。
まずは、シンプルなたこ焼きを注文。あの川汲昆布の味を味わうことができるたこ焼きだ。シンプルだがうまい。それに、冷めてもうまい。
ちなみに、川汲の真昆布は享保年間以降朝廷や幕府に献上する最高品位の昆布で、『こんぶの土居』の室で二年熟成されている。
続いては、泉州水なすと吉田牧場のモッツァレラのサラダ仕立てだ。水なすは大阪らしい一品で、吉田牧場のモッツァレラと相性がよく、うまい!
続いては、海苔とお出しに浸したたこ焼きだ。おそらく『土居』の海苔と出汁だと思う。これもうまい!
最後にカウンターの上にあった気になったもの、“本日のキッシュ”を。これもうまい。
大阪に行ったらぜひ、行ってみてほしい。
たこりき
大阪府大阪市中央区瓦屋町1-6-1
電話 06-6191-8501
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