買う側にしたら、値打の無い資産を簿価通りに買う人は存在しません。
回収できない不良売掛金や不渡手形、不良在庫の存在、簿価よりはるかに下回る土地、建物、設備、有価証券、長期貸付金などなどこれらを実際の価格に直すと、純資産(資本金+剰余金の自己資本)が減じてしまいます。これが本来の売値になるのです。
価格が落ちてしまうのです。
(勿論 価格が上昇する場合もありますが…)
営業利益、経常利益には、影響をしない減損処理、特別損失を出しての節税を図ることをしていないのです。
P/L上では、利益を計上しており、これで利益が出ている!儲かっている!と勘違いして、自社は良い会社であると信じてしまっているのです。
その査定価格をみてショックを受けます。
愚かな経営者は、怒りだします。
怒ってみても1円にしか価値がないその企業は、銀行借入や仕入先の買掛金で成り立っているのですから仕方がありません。
しかし、自宅も個人の財産も銀行からの借入金の保証担保になっています。
せめて自宅と家族の現金だけは守りたくなり、しぶしぶ了承したりします。
そこで親子喧嘩、兄弟げんか、親族の離散も発生します。
しかし、常に資産の中身がピカピカ光っている優良企業を創る努力をしてほしいものです。