令和6年度税制改正で賃上げ促進税制が延長拡充
賃上げ促進税制については2024(令和6)年度税制改正で、適用期間が3年間延長され、2027(令和9)年3月までに開始する事業年度まで使えるようになります。
その他に、次の2項目が新たに拡充されています。
1つ目が、減税額の繰り越し控除です。
これまでの賃上げ促進税制では、賃上げを実施した事業年度が赤字だと、制度が利用できませんでした。
また、利益が少なく法人税額が少額の場合も、税額控除ができるのが法人税額の20%であるため、それを超えた額は控除できずに切り捨てられていました。
税制改正により、要件を満たす賃上げを実施した事業年度に控除しきれなかった金額は翌期以降5年間繰越すことができるようになります。
2つ目が、税額控除率の追加上乗せです。
女性活躍推進企業(えるぼし認定)や、子育てサポート企業(くるみん認定)に該当する会社は、上記の最大40%の税額控除率に加えて、プラス5%上乗せされます。
「えるぼし認定」や「くるみん認定」に関しては、人事総務担当者に確認してみてください。
今回の税制改正により、給与増加額の最大45%(15%+15%+10%+5%)を税額控除できるようになります。
これまで賃上げ促進税制の適用を見送っていた会社についても、今後は必ず検討するようにしましょう。
今期は賃上げ促進税制でいくら節税できますか?