はじめに
映像技術を駆使した情報伝達手段である「デジタルサイネージ」が急速に広まっています。
ビルの壁面、駅などの公共施設、店舗の店頭から各商品に至るまで、動画による案内、広告やPOPなど、身の回りを埋め尽くす勢いです。
4月26日に開業した話題の商業施設「渋谷ヒカリエ」では、多種多様な最新デジタルサイネージを多数設置し、見た目にも機能的にも未来を感じられるでしょう。
デジタルサイネージが普及した経緯は、大画面の薄型モニターが安価になった事も大きな要因ですが、やはり、ポスターのような静止画に比べ、動画の訴求力に魅力を感じるからではないでしょうか?
今回は、個人でも自力で設置と運用ができ、小規模店舗にピッタリの手軽で便利なシステムに注目し、デジタルサイネージの種類と具体的な製品例、選び方をご紹介します。
■テレビのみで完結!
数年前からスーパーマーケットの各売り場、小規模店舗の店頭などで見かけるのが、「テレビ」+「DVDプレーヤー」の組み合わせです。市販の機材で直ぐに始められる手軽さや、コンテンツとなるDVDのコピーが簡単というメリットがあるものの、以下のような問題点もありました。
– テレビに加え、DVDプレーヤーの設置スペースが必要。
– 開店時に再生操作が必要。
– DVDは故障が心配。(ディスクが回転するので故障し易い)
そんな中、最近では、SDメモリーカードスロットを搭載し、デジタルサイネージに適した再生機能を持つ液晶モニターやテレビ製品が登場しています。
再生する動画を作成できるパソコンソフト付の製品なら、自身でコンテンツ作成も手軽に行えます。
●製品例:
・液晶モニター 三菱 VISEO SMART LDT231SSD (23型)
http://www.mitsubishielectric.co.jp/home/display/product/public/ldt231ss/index.html
LDT231SSDは、スケジュール機能を搭載し、時間や曜日をあらかじめ設定しておけば、自動でコンテンツを切り換える事ができます。手間無くタイムリーで効果的なPRができるでしょう。
・液晶テレビ 三菱REAL LCD-32ML10DS (32型 サイネージモデル)
http://www.mitsubishielectric.co.jp/home/ctv/store/series/ml1/32ml10ds.html
*写真はイメージです。
LCD-32ML10DSは、SDメモリーカードの動画が再生できる通常にテレビに、サイネージに適した自動再生機能を加えた製品です。価格も手頃で、小規模な店舗の案内や、売り場のPOPには最適です。セットしておけば、店舗の電源投入時に、自動的にコンテンツの再生が始まるなど、手間も掛かりません。
■個別のPOPなら小型プレーヤー
製品毎のPOPなら、3型~7型の液晶画面を持つ、小型のメモリー動画プレーヤーが活用できます。
市販のデジタルフォトフレームを流用するのも一案です。デジタルフォトフレームをPOPとして利用する際は、USBメモリーやSDカードに収録したコンテンツを内部メモリーにコピーできる製品を選ぶと便利です。
■壁面に!大画面ならプロジェクター
ガラス張りの店舗なら、店内からプロジェクターを投影した、大画面なサイネージも利用可能です。営業中はもちろん、閉店後も、周囲が暗くなると、更に宣伝効果が期待できます。
■さいごに ~選び方~
デジタルサイネージには、広告代理店にシステムの設置からコンテンツの作成まで一括して依頼し、ネットワークで自動配信するような大規模なものや、タッチパネルにより利用者が知りたい情報をより詳しく知る事の出来る双方向機能を持ったものなど様々です。
一方、中小規模の事業者の場合、初期投資やランニングコストの両面で、自身で扱えるシステムを導入するのは一案です。特に、テレビのみで完結するシステムなら敷居も低く直ぐに始める事ができますので、是非ご注目を。