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社長業

Vol.99 「女性社員を活かす上司」

作間信司の経営無形庵(けいえいむぎょうあん)

新年度に入って約2ヶ月が過ぎた。今春の新人社員の仕事に対する姿勢や一人一人の性格もだんだんと判ってきた頃と思う。
 
ここ数年の傾向は、全国どの会社でも「優秀なのは女性で、男は線が細い」
 
しかし、そんな評論をしても始まらない。部課長は、この戦力で業績を上げなければならないし、特に営業部門では、優秀な女性社員を営業パーソンとして、とにかく戦力化しなければ成績は上がらない。
 
指導先の現場でも「男性上司と女性部下」の組み合わせに多く接するが、
 
男性の悩みの多くは、
 
(1)つい「女性だから」と遠慮して強くいえないし、どう言っていいか判らない。
 
(2)ましてや「涙」を見ると、もう何も言えなくなってしまう。
 
(3)近い将来の寿退社を考えると本気で仕事を任せる気にならない。
 
一方若い女性社員は、
 
(1)期待されていないのが判ると腹が立つ。もっと本気でやって欲しい。
 
(2)上司の「言行の不一致」「自分に甘く、他人に厳しい」が嫌だ。
 
(3)「困難な時に逃げる」「部下の自分達を守ってくれない」・・・など実に手厳しい。
 
貴重な戦力だけに、特に年輩の男性上長は、考え方と仕事での接し方を改め、彼女達をもっともっと鍛え、勉強させ、できる女性社員には責任を持たせて欲しい。
 
実際、先日も厳しい意見を述べていると「涙声」になることがあったが、言っていることに筋が通っていると理解してくれれば、翌日にはケロッとしている。そして実に見事に業績を上げ、並みの男性以上の働きをしてくれた。
 
経済の成熟化がすすみ、サービス業就労が50%を超えている。ますます女性の活躍のステージが多くなる。男性上司の女性部下の活用の上手下手が一層の業績格差をもたらす。中小企業で遅れている管理職教育の重要な視点である。

 

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