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- 第25回 サブスクリプションモデル(subscription)
「サブスクリプションモデル」という言葉が最近よく聞かれる。
英語の「subscription」には雑誌の予約購読、年間購読という意味があるが、最近のデジタルサービスには月額定額料金でビデオや映画が見放題の「Netflix(ネットフリックス)月額800円?」、「Hulu(フールー)月額933円」、「dTV(月額500円)」や、定額で音楽が聴き放題の「Apple Music(アップルミュージック)月額980円」、「Google Play Music(グーグルプレイミュージック)月額980円」、「LINE MUSIC(ラインミュージック)月額960円」などがあり、利用者が増えている。
このようなサービスは、2013年にアドビシステムズ(Adobe)が、それまでパッケージソフトとして販売していた画像加工の「Photoshop」、グラフィックデザインの「Illustrator」、印刷レイアウトの「InDesign」などをサブスクリプションモデルの「Creative Cloud」に移行し、2009年までの販売型90%以上から、2016年にはサブスクリプション型が78%になる成功を収めているのをはじめ、マイクロソフトもサブスクリプション化を進めている。
最近の「Office 365」(サブスクリプション)と「Office 2019」(パッケージ)を比較したCMでは、「Office 365」が「Office 2019」より圧倒的に早く処理ができることを強調している。
パソコンソフトでは、クラウド上にあるアプリを利用するサブスクリプション型の場合は、ソフトのアップデートなどをする必要がなく最新機能を利用できるという利点もあり、今後はこちらが主流になると思われるが、音楽や映画の場合でも、利用者が「所有すること」よりも「使いやすいこと」を選択し始めている。
プリンターでは、エプソン販売が月5,000円で機器本体を購入せずにインクや保守サービスを全て含み、規定枚数まではA4紙のプリント・コピーし放題の「スマートチャージ」を始めているし、パナソニックは「4K有機ELテレビ」を3年プラン(月7,200円)で利用できるサービスを開始している。
また、トヨタも3年間で1台のトヨタ車(プリウス、カローラスポーツ、アルファード、ヴェルファイア、クラウン)を月額定額制で車を使用する「KINTO ONE」(プリウス:月額46,100円~55,400円)、3年間で6種類のレクサス車を乗り継ぐ「KINTO SELECT」というサブスクリプションモデルを発表するなど、自動車にも広がっている。
サブスクリプションモデルは、提供企業側からすると顧客の囲い込みができ、コストをかけずにリピート購入を得られるため継続した安定収入が見込めるし、顧客の反応を見ながら商品を改善できるというメリットがあるが、顧客が満足できるサービスを継続して行ってゆく必要もある。
自社でのサブスクリプションモデル導入を検討してみる価値はありそうだ。
======== DATA =========
●Netflix
●Hulu
●dTV
●apple music
●Google Play Music
●LINE MUSIC
●アドビ・Creative Cloud
●Office 365
●マイクロソフトCM・The Twins Challenge: Office 365 vs. Office 2019 ? which one will win? (Excel)
●エプソン・スマートチャージ
●パナソニック・安心バリュープラン
●トヨタKINTO