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第34話 「自創経営における人格能力の育み その4 思考方法編(1)

東川鷹年の「中小企業の人育て」

自創経営とは、業績を上げ続け、社員が安心して働き続けられる強い会社を創るために“任すから任せるに足りる人”を育てる『仕組み』です。

この『仕組み』は仕事人間として単に職務遂行能力を高めるだけの社員を育成するだけではなく、自らの人生をより豊かにする事ができ、かつ会社や社会に貢献できる“人格能力”を高めるために、仕事を通じて人間的に成長する『仕組み』となっています。

この“人格能力”の土台となる脳力開発には大きく分けて3面あり、その中の第1面が『思考方法(モノの見方・考え方)』です。

いくら第1面の心構えが立派でも、「考え方」が偏っていたり、ゆがんだりしては、より良い結果を出す事は出来ません。

この「考え方」も、その人の「行動」に表れていると考えられます。人の「行動」を観て、どのような「考え方」でいるかを判断することができます。

第2面の『思考方法(モノの見方・考え方)』には5つあり、1つ目の指針は、『常に中心点を明らかにし、中心・骨組みで考える』です。
判りやすく言えば、「常に目的・目標を明確にする」考え方です。

この指針の反対面となる“良くない考え方”が、『枝葉末節にとらわれて中心・骨組みを損なう考え方』です。
簡単に言えば、「すぐに目的・目標を見失う」考え方です。

会議やミーティング、商談などの話し合う場面において、手段や方法の話になり、「そのやり方よりもこのやり方のほうがいい。」などと話していくうちに、本来の目的を見失い、話が脱線してしまうことがあります。

常に、「目的は“○○のため”である」ということを認識すること。そして、「その目的を果たすために“△△を□□にする”」と目標を明確にした上で、“△△を□□にする”ための方法(やり方)を話し合うことが大切です。

我々のすべての行動は方法(やり方)であり、何らかの目的を果たすためや、目標を達成するために行動しているはずなのです。

食事を取るのも、より健康な身体をつくるためという目的を明確にしていれば、食事の取り方も、「夜遅くには食べない」や、「暴飲暴食を控える」など、考えて行動するはずです。

「付き合いだから・・・」「食べたくなったから・・・」などの言い訳をするのは、目的・目標を見失っているに過ぎないのです。

日常的な簡単な行動や仕事であればあるほど、惰性に流されて、考えることを疎かにしがちですが、その積み重ねが、のちに大きく目的から外れることとなる可能性が高まります。

ましてや会社の売上および利益目標を達成するという高いハードルを乗り越える組織に成長するためには、社員一人一人が常に、「その目標を達成するためにどうすべきか?」と常に考える“仕組み”が不可欠です。

経営計画書を渡しただけ、発表会の時に社長や管理職が説明するだけ、朝礼でただ読むだけ・・・では、何の意味もありません。

また、管理職の方からよく、
「うちの部下は目標を達成する意識が少ない。」
「うちの社員はなかなか融通が利かない。」
などの質問を受けますが、「どのような教育・指導をしているのですか?」と聞いていくと、「何のために」という目的や、「何を」「どこまでやる」という目標を伝えずに、やり方(手段)だけを少し教えたという場合がほとんどです。

それでは、そのやり方はできたとしても、違った目的や目標に対しては、“やり方”(手段)が判らず、うまく行動できないのは当然です。

日々の成長対話を通じて、目的・目標から“やり方”(手段)を考えさせる訓練をさせていなければ、目標を達成する意識が少ない社員、融通が利かない社員が育つのは当然の結果です。

自創経営では、『自ら考え行動する人を育てる』という目標を明確にしています。

その目標を達成するために全社員が、常に“目的”“目標”そして“やり方”をセットで考えて行動する『仕組み』となっています。

その『仕組み』の要が【目標管理チャレンジシステムの仕組み】で、《チャレンジシート》と《ランクUPノート》というツールを活用します。

全社員が常に、「何のために」と、考えて“目的”を書きます。
その目的を果たすために、「何を」「どこまでやる」べきかと、考えて“目標”を書きます。
そして、その目標を達成するために、「いつまでに」「どのようにしてやる」べきかと考えて“やり方”を書きます。

しかも、年から月、月から週、そして週から日々へと時系列に落とし込むようになっており、全社員の日々の行動が、ちゃんと年間目標を達成するためとつながっている計画づくりが出来る仕組みとなっています。

よって、チャレンジシートとランクUPノートに「書く」という行動によって、常に、「目的・目標を明確にする」考え方が身に付くようにできているのです。

そして、その中身を上長と一緒に話し合う成長対話を行うことによってより“目的”“目標”そして“やり方”を考えて行動する社員が育つのです。

経営目標を必達し続ける『強い会社』を創るためには、全社員が常に「何のため」という目的・目標を明確にする考え方を身につけるための訓練を、仕事での実践を通じて行うことが重要です。

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