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第35話 「自創経営における人格能力の育み その5 思考方法編(2)」

東川鷹年の「中小企業の人育て」

モノには、表があれば必ず裏があります。
何事においても、上下、左右など対比するもう一面があるのです。

世間一般では、不景気といわれていますが好景気の企業、業態もあります。
お客様が来ていないお店があれば、たくさん来ているお店もあります。

重要なことは、

【1】現実に直面した一面と、対比のもう一面を考えてみる。
【2】その両面のどちらが主流かを考えてみる。
【3】主流と反主流がある中で、「どちらが自分にとって最適か」
「どちらに着眼すべきか」を考えてみることです。

ここでポイントは、【2】の主流が必ずしも正しいとは限りません。
よく、流行りやブームにすぐに乗っかる人がいますが、それ自体は悪いことではありません。
しかし、それがその本人にとって最適かどうかはまた別です。

流行りのファッションもやがては廃れていきます。
定番のファッションの方が本人に似合っているかもしれません。

また、最近では、禁煙が1つのブームであり、主流となりつつあります。
そのような情勢の中、飲食店などでは、条例まで発令され、禁煙や分煙をしているお店が続出しています。

反面、喫煙できると前面に打ち出している喫茶店が非常に盛況で、業績を伸ばしています。

世の中の流れに逆らっているようにも見えるビジネスに、大きなチャンスがあるかもしれません。

人について言えば、長所があれば短所もあります。
短所は目に付きやすく、長所は意外と目立たず、短所の一面だけにとらわれ、その人に悪い印象を持ってしまうことがあります。

人財育成で着眼すべきは、長所であり、その長所を伸ばし続けること。
そうすれば短所が目立たなくなります。

もちろん、悪い行動は指摘をし、次からはその悪い行動をしないように良い行動を身につけさせる教育も必要です。

自創経営の人財育成では、短所を克服する事も大切ですが、それよりも 誰にでもすでにある長所に目を向け、その長所をさらに伸ばすことにより、可能性が拡がるという考え方を大切にしています。

そのために、管理職を中心に、各社員が“成長対話”を行い、お互いに美点凝視で、良いところをさらに伸ばすという成長課題を明らかにし、その課題解決方法を一緒に考える『仕組み』となっています。

その『仕組み』の要が【目標管理チャレンジシステムの仕組み】で、《チャレンジシート》と《ランクUPノート》というツールを活用します。

そこに記載されている目標や計画に対し、「今、出来ていること」を明らかにしつつ、その反面の「今は未だ出来ていないこと」も明らかにします。

ここで着目すべきは当然、「今は未だ出来ていないこと」です。

出来ていることに満足(慢心)するだけではなく、「もっと出来る!」と本人の可能性を開花させることが重要なのです。

「今は未だ出来ていないこと」に具体的に気づき、出来るようになることを希望し、出来るようになるために、チャレンジし続けていく。

そのような社員が育つ組織を創ることが管理職の重要な仕事なのです。

経営目標を必達し続ける『強い会社』を創るためには、全社員が常に「出来ていること」の反面である「今は未だ出来ていないこと」という成長課題を明らかにする考え方を身につけるための訓練を、仕事での実践を通じて行うことが重要です。

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