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社長業

Vol.138 経営修行「石の上にも三年」か?

作間信司の経営無形庵(けいえいむぎょうあん)

 社長は子供の将来を想い、また我社の次世代の繁栄を願い、他人のメシを喰う修行に我が子を出す。
 
 今も昔も基本は変わらない。
 
 また逆に、中堅・中小企業であっても、そんな子供達を積極的に受け入れている社長も多くいらっしゃる。頭の下がる思いだ。
 取引関係にある大企業に就職し、その後、人脈と実力を身につけて自社に戻ってくるのが一般的だが、優秀で会社からも頼りにされ、長期に亘って仕事をし、そのうち重要プロジェクトから抜けられなくなったり、本人も戻るタイミングを逸しているケースも目の当たりにする。
 
 本人にとって、本当になにがベストか?を結論づけることは難しいが、多くの体験を持っている社長から成功例を伺うと、
 
 「5年間修行」+「里帰り修行」がいいと思う。
 
 東京の郊外に、とても高収益で有名な「街の電気屋さん」がある。周りは全国チェーンの大型店がすべて揃っているほどの激戦区で、単独店ながら大変な繁盛である。
 
 この店のY社長は、地方都市で同業を営む社長から頼まれた息子さん達を何人も預かり育ててきた。
 
 ある時「上手くいきますか?」と私が質問したら「二人は、とても上手くいってるよ!」との答えであった。
 
 「共通点は?」との重ねての質問に「ウチの店で、5年間みっちり仕事を覚えて帰った」そして、ことあるごとに、また悩んだ時など「ウチの店に戻ってきて、一週間黙々と働いて」「晴れやかな顔をして自分の店に帰っていく」と。
 
 3年も働けば、一通りの仕事は覚えるが、目に見えない大切なモノを手に入れられるか?といえば、時間が足りない。
 
 そして、現実に自店の厳しい環境の中で、悪戦苦闘すると、ついつい「我」が知らず知らずのうちに出てしまい、基本からズレていく。
 
 その時に「里帰り」をして師匠のもとで、黙々と仕事をすることで気づき、修正する。
 

 実は、全く別の業種の社長からも同様のことを教わった。
 18歳で料理の道を志し、有名店舗で修行を重ね、現在では生まれ故郷で繁盛店の主人として活躍しておられる。
 
 それでも、毎年2回、わざわざお店を閉めて師匠のもとを訪ねる。いろいろと話しをし、料理を食べ、酒を酌み交わし、師匠の仕事に触れて帰ってくると。
 
 また、その師匠いわく。「料理人で器用な人は沢山いる。すぐに仕事を覚え、一人前になったつもりで店を移り、独立する人が多い」「しかし、長く続かない・・・」と。
 
 恩や義理もあるだろう。ユダヤの格言にも「石に刻め」とまで書いてある。
 「5年修行」+「定期的な里帰り修行」・・・できるようで、続けることは難しい。
 
 が、自分と会社がかかっている。
 
 
 関与先の一人娘さんが、修行先の会社から、来年1月に戻ってくる。最初に辞表を出してから延び延びになって1年半がたってしまった。
 
 もう、これ以上待てない。
 
 「里帰り」も、多忙な業務の中に組み込まなければ・・・。

 

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