3.「まず、知ることから始まる」―御社に従業員のニーズは届いていますか?
今回、これら二社の事例をご紹介したのは、読者の皆様に「他社がやっているから」と右に倣えで同じシステムを導入することを推奨するためではありません。
こうした施策が真に機能し、ウェルビーイング向上に寄与するのは、あくまで自社の現場のニーズに合致している場合に限られます。制度の形だけを模倣しても、自社の従業員の現実に即していなければ、それは「使われない制度」になってしまいます。
そこで、経営者のみなさまにお尋ねしたい問いがこちらです。
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- あなたの会社の従業員は、今、実際にどんな「大変さ」に直面していますか?
- それを、経営としてどれだけ把握できているでしょうか?
- その大変さは現在の社内制度にどれくらい対応しているでしょうか?
皆さんの会社に、制度に反映されていない、家族の不登校や精神的ケア、出口の見えない介護に一人で立ち向かっている社員はいないでしょうか。現状の各種制度は、実際の現場にマッチしたものでしょうか。介護や引きこもりなどの家庭内の課題は、案外、誰にも言えずに抱え込まれていることも多いものです。
ウェルビーイング経営を推進する第一歩は、まず「知る」ことです。現場の声に耳を傾け、自社の従業員が直面している具体的な困難を特定しなければ、どのような支援も空振りになってしまいます。
まとめ:自社に最適な施策の推進を
住友林業やジャパネットの事例は、時代の先を行く優れた先行例です。しかし、企業の文化や従業員の構成、直面している課題は一社ごとに異なります。
他社の事例はあくまで参考であり、ゴールではありません。大切なのは、自社の従業員一人ひとりのライフステージや家族背景に真摯に向き合い、その声に応える形で施策を打つ。そのプロセスこそが、社員が安心して力を発揮できる環境をつくり、企業の持続的な成長を支える土台であり、これからのウェルビーイング経営の本質です。
というわけで、 自社の従業員が抱える潜在的な課題を把握するために、まずは役員やマネジメント層のみなさんが現場の従業員が抱えている「制度に反映されていないお悩み」に触れる機会を作ってみてはいかがでしょうか。
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