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マネジメント

第二十二話 なぜを追求する精神を持て(センサップ)

社長の口ぐせ経営哲学

人材の流動化に伴い、すき間市場を狙った独自の戦略でニュービジネスの成長が期待される企業がある。
外国人・国際人に特化した人材総合サービス業を打ち出しているのが株式会社センサップ(本社・東京都新宿区)である。


和風ファーストフーズの全国チェーン展開を実現した経営手腕を持つ白川和夫社長(45歳)が、外国人登録数200万人、
うち国内での外国人労働者数78万人という時代を迎え、新市場の成長性に新しいビジネスチャンスを感じ、
「外国人及び国際人の人材育成がこれからのビ ジネスでの成長産業」と睨んでリクルート事業に着手した。
 

留学生、日本語学校の就学生を中心にした外国人と国際人(外国人と結婚留学、日本語教師、海外ボランティアなど
海外在留経験者の日本人を同社は国際人と 定義する)の就職、アルバイトの斡旋、採用をサポートする事業である。
既に、同社に登録している人は約3500人に登り、徐々にその数を増やしつつある。


グローバル社会が急激に進んでいる中で、外国人・国際人のために特化した人材派遣業は、
時代の要請するニュービジネスと言っても過言ではない。
同社は、 「すべての人と物がセンスアップできる、価値の創造を目指す」という高い理念を掲げ、
「世界で必要とされるインターナショナル・カンパニー」を目標に動き出している。


白川社長は独自の経営哲学を持つ。
社員に対して一つは、「なぜ、なぜを追求する精神を持て」と檄を飛ばす。
仕事の工夫は、この「なぜ」という問題意識が仕事を成功させるカギである。
もう一つは、成果に直結するタイムマネジメントが重要という。
「成果に結びつく仕事をしろ」が口ぐせである。スピディーな時代だらだら仕事をしてもいい結果をうまないからだ。


新機軸として外食産業(飲食店)の外国人の人材採用代行システムを打ち出し始めた。
不法滞在者など外国人をアルバイトで活用するにはそれなりのルールとノウハウが不可欠。
人材確保、教育、そして採用するまでの仕事をサポートするというもの。
ある意味、日本の企業の海外事業のサポート事業という側面も持 つ。


「ビジネスは人材で決まる」ということからも、外国人、国際人をどう活用するか、というテーマは日本企業にとって、
今後、重要なテーマであり、切実な課題でもある。同社は留学生などの登録者の確保、拡充のためにも、留学生の
ためのフリーペーパーの発行、外国人のドットコム (gaikokujin.co.jp )専用サイトの立ち上げなどを展開している。


関連事業として、世界人材育成機構(NPO)と連携を蜜にすることを決めている。
また、外食企業、IT企業など上場会社を含む大手企業、中堅企業との業 務提携を積極的に展開している。

 

                                                             上妻英夫

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