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- 第62回 パソコンは4Kモニタで生産効率アップ!
50型を超える大画面テレビ製品は、もう「4K」が主役に。当コラムでも『第22回「4Kテレビの活用と将来性」』で紹介していますが、画素数が多く緻密で滑らかな高画質が特徴です。「もう4Kテレビを使っている」、という方も多いかもしれません。
そんな4Kは、「画素数の多さ=表示出来る情報量の多さ」と言え、パソコンモニターとしても有望です。既に設計やデザインなど、専門性の高い用途では採用が広がっています。
さらに近年は小画面化と低価格化が進み、一般的なオフィスでも導入できるようになっています。
今回は、最新4Kモニター事情と、オフィスで導入した際のメリットをご紹介します。生産性の向上にお役立てください!
■良質な27型が5万円で手に入る!
オフィスで4Kモニタを導入するなら、画面サイズは20型~30型が良いでしょう。20型未満では文字が小さ過ぎて読み辛く、30型以上は幅が広すぎてデスクを占領してしまうからです。
特にお薦めしたいのは27型で、横幅は約65cm程度。肩幅より少し広いくらいで、ワイドな画面ながら、視野にも違和感なく収まります。
筆者が選んだのは、LGエレクトロニクスの「27UD58」。特別な高画質タイプではありませんが、高品位で斜めから見ても色味の変化が少ないLG社製IPS液晶パネルを採用し、チラツキの無い「フリッカーセーフ」機能を備えるなど、目への負担が少ないのも特徴です。写真の表示にも充分な画質性能を備え、価格は5万円前後とお手頃。ExcelやWordといった事務系、WEB閲覧、WEB制作やそれに関わる写真加工など、一般的なオフィスにピッタリでしょう。
【写真】LGエレクトロニクス 27UD58 4K/27型で実売価格は約5万円前後
■4Kモニタに換えるとココがスゴイ!
4Kモニタは高精細な映像が特徴ですが、パソコンモニタとしては画素数が多い分、表示を範囲が広くできます。
一般的な事例として、フルHD(1,920×1,080画素)クラスのモニタを4Kに置き換えるとしましょう。表示できる領域は最大4倍に広がります。
具体的にExcelの場合、行や列は縦横それぞれ2倍多く表示できるので、一覧性が高まり、スクロールの頻度も減らす事ができます。
【図】同じ面積でExcelのワークシートを表示した際の比較イメージ。フルHDに対し、4Kなら4倍の面積を表示できる。
また、画面の半分にWEB閲覧画面を表示し、もう半分にExcelやWord画面を表示すれば、インターネット上の情報を確認しつつ入力作業もできるので、生産性を向上できます。
4Kは高画質だけでなく、「画素数の多さ=表示出来る情報量の多さ」で、仕事にも役立つという訳です。
■Windows10なら、文字も読みやすい!
4Kによる高精細化は、情報量増大の点で有利ですが、アイコンが小さくなり過ぎたり、文字が読み辛くなったります。例えば20型のフルHD(1,920×1,080画素)モニタを同じく20型の4Kに置き換えると、画面サイズが同じまま画素数が4倍で高密度化するので、アイコンや文字の大きさも1/4と小さくなってしまうことをご想像頂けるでしょう。
その点、Windows10では、簡単にこれらの拡大表示設定ができ、フォントもギザギザにならずキレイに表示され、読み易いので安心です。
現在筆者は、27型で「150%拡大」を適用していますが、デスクトップ画面は、従来のフルHDモニタと同等の視認性を確保しつつ、利用するソフトに応じて4K解像度をフルに発揮できる設定を行い、快適に利用できています。
【図】Windows10の表示設定画面。「テキスト、アプリ、その他の項目のサイズを変更する」で、100%-300%まで、25%刻みで調整が可能。
【図】Windows10では、標準の「100%」に対して、「150%」に拡大表示設定を行っても、文字はギザギザになったりボヤケたりせず、キレイに表示できる。
■さいごに
パソコンに4Kモニタを接続するためには、原則、パソコン本体が4K出力に対応している必要があります。4K出力に対応していない場合でも、USB接続の4Kグラフィックアダプターを利用すれば4K表示できる可能性は充分にあります。
用途としては、最近、高精細化が進むデジタルカメラの画像を表示したり、加工する際にも、4Kモニタなら800万画素を等倍表示できるので有利です。
生産性の向上に役立ち、写真の表示もより高精細に。是非この機会に、4Kモニタの導入を検討されてはいかがでしょうか?