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第61回 ビジネスを動かす「バッテリー」の今と未来

デジタルAVを味方に!新・仕事術

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【写真】バッテリーで動作する携帯機器(イメージ写真/本文の内容と関係ありません)

 
携帯電話、スマートフォン、タブレット、ノートパソコン、スピーカー、などなど、1人が何台ものモバイル機器を所有する時代になりました。今では、電源ケーブルが不要な充電式のハンディ掃除機やロボット掃除機も人気上昇中です。
当然、こうした機器には充電式のバッテリーが搭載されていて、関連する研究、素材開発、供給メーカーなどは、ビジネスの面でも注目されています。
今後も、身の回りの機器は便利なワイヤレス化に向かっていて、バッテリーの存在はますます重要なものになるでしょう。
今回は、ユーザーとしてもビジネスとしても気になる「バッテリー」の今と未来をご紹介します。
 
 
■危険?今主流のリチウムイオンバッテリー
現在発売されているモバイル機器の殆どは、「リチウムイオンバッテリー」を搭載しています。その理由は、①エネルギー密度が高く、小型でたくさんの電気を蓄えられる②繰り返し充電に強い(継ぎ足し充電が可能で、寿命も長い)③量産が可能で現実的なコスト、などが挙げられます。
一方で、高密度が故に「エネルギーの塊」と言われることもあり、潜在的に発火など、事故のリスクを抱えているのも事実です。ある大手電機メーカーの一例ですが、頭部に装着する機器に、充電式バッテリーの搭載を全面的に禁止しているケースもあるほどです。
総じて、液体の利用など、原理上、リスクをゼロにするのは困難と考えられているものの、製品レベルでは、一昔前に比べると技術の進歩によって安全性は飛躍的に高まっている状況において、バッテリーの「安全」に関する考え方には、企業間でも温度差があるのが実情と言えます。
 
話は変わりますが、充電池をパーツとして組み込むメーカー(ブランド)が懸念すべきは、製品の製造工程における「不良電池」や「偽電池」の混入です。筆者は商社のコンサルタントとして、商品の企画や製品のチェックにも関わった経験がありますが、ある海外の製造委託工場は、コスト低減のために無断で代替部品を使用したり、仕入れ先を変更する不祥事が後を絶ちませんでした。こうした際に、品質が伴わない「不良電池」や「偽電池」が紛れ込んだり、本体設計に適合しないバッテリーが組み込まれ、問題を起こすケースもありました。
製品が事故を起こしてしまった際、責任の追及はできますが、ユーザーが怪我をしてからでは手遅れですし、ブランドの価値も損ねてしまいます。
バッテリーについては「危険物」という認識を持ち、信頼できるメーカーの製品を採用するのはもちろん、ユーザーの手に渡るまで、何重にも渡る高度なチェックが必要です。
ユーザーの立場としては、少なくとも、信頼できるメーカーの製品を選ぶのが、最小限の自衛策と言えるでしょう。
 
 
次世代の「全固体電池」が離陸間近
リチウムイオンバッテリーの潜在的なリスクについて述べましたが、エレクトロニクス業界も手をこまねいている訳ではありません。
現在、リチウムイオンバッテリーの後継として脚光を浴びているのが「全固体電池」です。全固体電池はその名の通り、液体ではなく固体素材を用い、安全性を高められることが分かっています。また、エネルギー密度もリチウムイオンバッテリーを上回ることから、電池の小型化、電池を内蔵する携帯機器の小型化/薄型化、同じ体積なら大容量化が可能で、バッテリーの保ちが良くなって充電の頻度を少なくできるなど、利便性の向上が期待できます。
 
 
■さいごに
リチウムイオンバッテリーは、安全面の他、エネルギー密度やコストの観点でも成熟を迎え、これ以上の進化は難しいと考えられています。その点、全固体電池は実用化に向けていくつかのハードルを越えなくてはなりませんが、伸びしろが期待されています。普及した暁には、携帯機器のみならず、電気自動車や大型家電も、全固体電池によって様変わりしそうです。
自動車会社、家電メーカーは、この全固体電池実用化に向けて投資を加速していて、そお遠くない未来に実用化されるとの見方もあります。
ユーザーにとっては安全で快適、ビジネスパーソンにとっては将来の巨大市場。将来有望な「全固体電池」にご注目を!

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