■インテルのドローン・ショー
6月のシリコンバレー視察で「インテル」のドローンや自動運転車への取り組みについて話を聞いてきた。
インテルは、今年2月に行われた平昌オリンピック開会式では、1,218機のドローンを使ってスノーボーダーや五輪マークなどを夜空に描き出し、1月にラスベガスで開催された「CES」の期間中には、毎晩ベラッジオ・ホテルで噴水ショーと同期するドローンによる光のショーを開催するなど、このところのビッグイベントではインテルのドローン・ショーは欠かせないものとなっている。
これらは「シューティングスター(Shooting Star)」という全長約30.5cm、重さ約227g、4枚の羽をもつドローンが使われたが、周囲のドローンと交信するのではなく、本部にある1台のパソコンと連携して動作するのだそうだ。
■インテルの自動運転車
インテルは2017年に「インテルガレージ」という自動運転ラボを開設し、BMWとの協業、デルファイやFCAと協業して自動運転車の開発を進めているし、昨年イスラエルの自動運転システム企業Mobileyeを買収、今年5月からはエルサレムの公道で100台の自動運転車によるテスト走行を開始するなど、自動運転にも積極的に取り組んでいる。
また、インテルは自動運転車の安全基準作りのイニシアチブも取っており、半分以上がヒューマンエラーによるものとされている、世界で年間125万人以上が亡くなっている交通事故死を、自動運転により1/1000に減らしたい考えている。
■データ
今年で設立50周年のインテルはパソコンCPUでシェアNo.1企業だが、PCのカンパニーからデータカンパニーへと方向性が変わりつつあり、今後は自動運転、5G(携帯電話の次世代基準)、AI(人工知能)、VR(仮想現実)&AR(拡張現実)の4つの分野に注力している。
自動運転車は1日4TBのデータを生み出していくとされるし、ドローンを飛ばすことで得られるデータ量も相当の規模が期待でき、それらのデータを解析するためのサーバーもそれに伴って増加すると考えられ、サーバーのシェアでも90%のインテルはデータ量の増加により今後の成長が期待できる。
データはゴールドラッシュ時代の「金」に相当するとされるが、インテルは金を掘りに行くのではなく、金を掘る人たちに道具を提供することでゴールドラッシュで成長したリーバイスのように、データを扱うプロセッサを提供してゆくようだ。
======== DATA =========
●インテル