激変している時代。戦略の見直しの徹底も重要な課題の一つである。
企業を取り巻く状況は変わっているにもかかわらずそれがスムーズに方向転換できないという現実がある。
各企業は、今後どういう経営哲学・方針を持って事 業を進めていけばいいのだろうか。
社長が自分自身で会社を経営してきたという経験から、本当の経営哲学・方針を生み出していく。
つまり、本当の経営方法を生み出していかなければ企業の繁 栄はありえないのだ。
成長している企業や繁盛している店舗に共通していることは、トップが毎日毎日、
常に、ある一定の方向性と具体的な指示を飛ばしている点である。
現場の最前線に立ち、細かく指示しているのだ。
そのやり方は「こうした方がいい」「○○しなさい」といった具体的かつ、的確な指示である傾向が強い。
そうした企業・店舗の特徴は、社長の口グセが経営哲学となっているといえるほど、幹部から社員に至るまで
社長の生の言葉を通して会社の方向性、進むべき道、ビジョン、方針が徹底され、実現されているのである。
社長の口から毎日紡ぎ出される口グセが その企業の「社是・社訓」となるに他ならない。
「良い物を安く、より多くの人に」を企業理念に掲げて、生産、・加工・流通、そして、小売り、
外食チェーンと常に業態開発を進 めて成長しているのが、株式会社ハナマサである。
同社は業務用スーパーマーケットのパイオニアであり、トップを走り続けている元気カンパニーである。
同社を統括する小野博社長の基本ポリシーは常識の打破である。
「『自分は肉屋だ』という自覚がある。肉屋として悔いのない仕事をしたい」という信条を持つ。
自らが行動の人である小野社長は社員に対して
「とにかく行動しろ、そうでないと結果は出ない」「間違いと思ったら早く修正する能力を持て」が口ぐせである。
変化の激しい時代だけに、まず打って出て、行動しながら修正をしていくという積極路線を展開 している。
首都圏を中心にプロのための24時間コンビニスーパーという位置づけで50店舗を展開している。
商品は肉から野菜、冷凍食品、 ワインなど独自に世界のマーケットから輸入した食材、自社開発の製品まで、
一見普通のスーパーマーケット風だが、中小の飲食店が食材を仕入れるための新業態ホールセールストア
であり、一般の消費者も当然利用できるという特徴のある店である。
小野社長の現状打破、柔軟な逆発想の経営哲学は今も変わっていない
上妻英夫