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社長業

第6回 令和の時代の「会社」と「個人」のあり方

繁栄への着眼点 牟田太陽

 昭和から平成、平成から令和へと時代は刻々と移り行く。元号の変化は分かりやすいが、その変化を日々の経営の中で、生活の中で意識している者は少ない。 平成の時代に「そのやり方は昭和だ」などと、古いやり方、古い考え方に対してこのようなことがよく言われた。誰もが仕事の中で一度は耳にしたはずだ。私自身、会議の中で、指導の中で口にした覚えがある。
 それでも、昭和のやり方、昭和の考え方は平成の時代の中で、なんとなく許されてきた風潮がある。
 しかし、令和の時代に入ったことでギアが一段変化したことを社長は自覚をしなければならない。平成の時代になんとなく許されていたやり方、考え方はこれからは通用しなくなるだろう。お客様と自社の関係であったり、取引先と自社の関係であったり、社員と上司の関係であったり、社員と会社の関係であったり確実に変わっていく。当たり前だが、不正義は決して許されない。その基準はさらに厳しくなる。
 特に、令和の時代の「個人」と「会社」のあり方について社長は意識をしてほしい。
 「売り上げ規模の大小にかかわらず、どんな業種業態であっても、事業発展計画書を必ず作ること」と言い続けている。セミナーでも計画書の有無を訊くと、作成している会社は確実に増えてきた。
 しかし、令和の時代はそれだけではいけない。 「右手に事業発展計画書、左手に個人の目標が必要になる」と考える。
 一方で会社としての目標があり、そしてもう一方では個人の目標を持つこと。個人の目標とはノルマなどではない。プライベートな目標のことだ。 例えば、新入社員が、「将来、結婚して、子供を産んで、郊外にマイホームがほしいです」と言ったとする。多くの人間が同じような夢を持っている。しかし、その夢を具体的な数字で語れる人は少ない。
 子供の数によってどのくらい部屋数なのか決まるし、何処の沿線のどの駅の徒歩何分に家を建てるのかで値段も決まるし、そのときの夫婦の年収はいくら必要なのか…など、ある程度具体的に数字で表せるのにかかわらず、そこまで考えていないのだ。それでは達成することは困難だ。会社の目標と同じではないか。
 だから、個人の目標を持ってもらうことが大切なのだ。
 そこから、「その個人の目標を達成するためには、何歳までに何のスキルを身につけていなければならないのか」という意識が生まれるのだ。「
「右手に事業発展計画書、左手に個人の目標が必要になる」この両輪が回ることなくして会社も個人も豊かになることはない。
 仕事を通じて自己実現をしてもらう。その場を会社が提供すること。それが私が常日頃から言っている「社員とその家族の幸福」に繋がる。これが令和の時代の「会社」と「個人」のあり方ではないだろうか。それが私の考える令和の時代の「真の家族主義」だ。
※本コラムは2019年7月の繁栄への着眼点を掲載したものです。

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