昨年11月に登場したジェネレーティブ(生成)AIの「ChatGPT」は、公開2ヶ月で世界の利用者が1億人を突破してAIブームを起こし、AI関連株、半導体関連株などが高騰するAIバブルも引き起こした。
しかし、今年7月5日にメタ(旧Facebook)が公開したtwitter(現:X)競合アプリ「Threads(スレッズ)」は、開始から2時間で200万人、7時間で1,000万人、5日で1億人が利用するロケットスタートとなり、「ChatGPT」を遥かに凌ぐ最速での1億人到達となった。
この「Threads」はtwitterと同様の機能を持つもので、イーロン・マスク氏が昨年10月にtwitterを440万ドルで買収した後に行った投稿基準の緩和、セキュリティ関連部門を始めとする大幅なリストラ、有料サービス(月8ドル)の投入など、数々の方向転換によって離れた利用者の取り込みを狙ったものだ。
メタは当初は「Threads」を7月中旬頃に公開する予定だったが、イーロン・マスク氏が7月初めに、「twitterはアカウントの種類に応じて一時的に閲覧回数の制限を設けている」と発言、認証されていないアカウントは1日1,000件、作成されたばかりの認証されていないアカウントは1日500件までしか閲覧されないと分かり、さらに多くの利用者が離れ、競合アプリのBluesky(twitter前CEOジャック・ドーシー氏が立ち上げ)もクラッシュしているタイミングを狙って公開を1週間早めたとされている。
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