自分を成長させることは、自分の脳を成長させることです。
人として修養すべき心として、「克己心の修養」は、これまで多くのリーダーが取り上げています。
例えば、孔子は、論語において「克己復礼」という言葉を、西郷隆盛は、「総じて人は、己れに克つを以て成り、自ら愛するを以て敗るるぞ」(西郷南洲翁遺訓)、という言葉を残しています。
また、稲盛和夫氏は、「ガリ勉とは、見たい映画やテレビも見ず、安易な方向へ流れようとする自分に打ち勝つことです。卒業後成功した人も同じことです。遊びたい気持を抑えて、一生懸命仕事に励んだに違いありません。いわば、克己心の現れなのです。私は、この克己心も含めて、その人の能力を考えなければならないと思っています。言い換えれば、自分に負けて、安逸をむさぼり、努力できないということは、その人の能力の低さを表していると思うのです。」(心を高める、経営を伸ばす―素晴らしい人生をおくるために[PHP文庫])と述べています。
偉人らが必要とした自分を制する克己心は、その偉業を達成するためには不可欠だったのでしょう。克己心は、自分自身を振り返る力が必要です。自己分析力がなければ、克己は機能しません。脳科学的に考えると、感情系脳番地を鍛える作用があります。
克己心の修養は、感情系脳番地を成長させるのです。
さらに、物事をやり続ける強い意志を保つには、感情系だけでなく、思考系脳番地の活動も必要です。思考系脳番地が強化されることで、克己心が維持できます。
たとえば、少し脳に負担がかかる仕事を前にすると、「嫌だな」という感情が出てきて、三日坊主の原因になります。
このような三日坊主へなびく心の揺れや感情が湧いてこず、克己心によって抑えることなく取り組めるようになった時、新しい脳の使い方ができています。
特に、新しいチャレンジをやり続けるには、感情系と思考系の脳番地の両方を強化する必要があります。
偉人らが、克己心を強化して、新しいチャレンジを成功させた理由がここにあると思います。
そこで、トップに立つ人ができる今月の月刊脳番地トレーニングは、
「内容と感情の変化を数字で記録しながら、新しいことに取り組んでみる」です。
是非、今月はこの脳ハウを実行してみて下さい。
連日蒸し暑い日が続いております。暑さに耐えながらの生活も克己心を鍛える環境とも捉えられますが、くれぐれも熱中症にはお気を付けください!
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