menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

戦略・戦術

第27話 「優良法人がどうした!」

強い会社を築く ビジネス・クリニック

「わが社は優良法人なんです。赤字を出せば優良法人でなくなります!!」と目を三角にしておっしゃる。特別損失を出して、税引前利益が赤字になる事を嫌われる経営者がいらっしゃる。
 
「『優良法人』になっている事がそんなにメリットがあるのですか?」知らないふりしてとぼけて質問してみる。
 
「そらそうでしょう。5~7年間は税務調査は来ないのですから、調査が終わったら2~3年間は何でもできるんですから・・・」
 
「しかし、御社は含み損で実質は赤字、何も無理して利益計上をする事もないでしょう・・・。利益が出すぎて困っているならいざしらず・・・・何でも出来るのではなく、何も小細工しなくてもよい、含み損を持ったボロ会社なのですから」
 
どうもわけがわからない会話になってしまいます。
 
世の中の経営者で「優良法人会」に入りたい方や「○○銀行優良取引先会」に入り、その会長職に就きたい人がいらっしゃいます。
 
それ以上に今はなくなりましたが、法人所得のランクや多額納税者に名前を連ねたい方も又、多くいらっしゃる。「私は金持ちだ!」とみられたいのでしょうか・・・
 
こういう御仁を「見栄っ張り」というのでしょうか。成金趣味をまわりから軽蔑されても嬉しそうに、大豪邸を建てる、高級外車に乗る、時計や靴や宝飾品で身を飾る人物と同じなんでしょうか・・・ね
 
「『ミエ』で経営すれば企業寿命は短い」
 

私は地味な経営、正直な経営をお薦めしています。
 
「優良法人」になっていても一期や二期、赤字であるからといって外されることはありません。私は経験しています。三期も四期も赤字続きはもう優良ではありませんので当然退会すべきです。
 
私の長年の顧問先の社長は、「優良法人として認めます、どうか会にお入りください」と税務署から薦められても「結構です。会には入りたくありません! 入らなくっても正直に、そして好業績を出したいと思います」といってお断りになる方がいらっしゃいます。
 
好業績が続いても、はしゃがず、いばらず、目立たず静かに経営をやっていらっしゃいます。同業者、得意先、仕入先から怨嗟の目を気にして経営はやっていくものではないでしょうから・・・。
 
世の中、経営者の多くは利益が出ず困っている人は多いのですから。

 

第26話 「銀行の企業を見る目が変わってしまった。(3)」前のページ

第28話 「B/Sの読めない銀行の支店長に出会うと大変だ!!」次のページ

関連セミナー・商品

  1. 「第37期 後継社長塾」

    セミナー

    「第37期 後継社長塾」

  2. 社長の財務戦略

    社長の財務戦略

  3. 井上和弘『経営革新全集』10巻完結記念講演会 収録

    音声・映像

    井上和弘『経営革新全集』10巻完結記念講演会 収録

関連記事

  1. 第153話 「令和時代は 労務課題の解決を!」

  2. 第9話  「不足、不満、不便の解消作業が経営だ」

  3. 第172話 「手形決済期限が120日以内から60日以内になります」

最新の経営コラム

  1. フランスのド・ゴールは嫌われ者のリーダーシップを体現した「決断王者」である

  2. 第150回『日野晃武道語録 人生の達人になる!』(著:日野 晃)

  3. 第146話 銀行がチェックする取扱注意の勘定科目

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 戦略・戦術

    第133話 「『売る』に急ぐな!今の経営環境」
  2. 相続

    第7回 高額退職金を受け取り、株価を下げておきなさい。~その① 高額を受け取るの...
  3. ブランド

    聴く力
  4. 経済・株式・資産

    第10話 地銀再編に備えるべき事
  5. 税務・会計

    第15回 延長された特別償却制度を活用していますか?~「どちらでも同じ」という税...
keyboard_arrow_up