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- 強い会社を築く ビジネス・クリニック
- 第30話 「強い交渉人 ハードネゴシエーターたれ!」
経理業務と財務業務は、全く異なる仕事で、能力においても異質であると思っている。
経理― 会社の業績を表現する損益計算書(P/L)と貸借対照表(B/S)を正 確に早く作成する仕事、内向き仕事、冷静、沈着、地味
財務― 会社の資産の増減に目を配り、運転資金、投資資金の調達を各種金融機関 と交渉し有利な条件で借りてくる外向・内向き、行動活動的営業的センス
運転資金が、いつも必要な会社は2つの特徴がある。
1つは売れると思い仕入れた原材料、販売商品がいつまでも売れ残るから、もう一つは売った商品代金をいつまでも現金化できない長い売掛勘定に しているからです。
売上があがれば上がるほど在庫が増大し、売掛金勘定は増えて財務担当者は、銀行にお願いに行かなければなりません。
銀行に借り入れの交渉に行くとしても、社内でまず、
・ 在庫管理の徹底
・ 回収管理の徹底
を厳しくしてからにして欲しいのです。
銀行に交渉に行くわけですから
「なぜ融資をお願いしたいか!」
「返済の計画はどうか、持っているのか」
の明確な理論性ある話をしなければなりません。
どうかP/L用語ではなくB/Sの勘定科目の用語をもって話しをする事を心掛けてください。
CF(キャッシュフロー)的にも発言できる事が、銀行の担当者の安心を得るのです。この人物は数値に明るいなー と思わせることです。そして、
・ 保証人
・ 担保
・ 信用保証協会の保証料
・ 中途繰上返済の折の解約金
これらの借手側に不利な無理難題を押し付けられない交渉を行なってください。
礼儀正しく理論性のある発言で銀行員を納得させるハードネゴシエーターになって欲しいのです。