「自分に合ったネクタイの剣先の幅選びの基準は?」
前回の続きです。
前回は「エレガントに見えるネクタイの剣先の幅とは?」いう質問への回答第一回目として、
1)ネクタイの大剣幅の一般的な基準と体型による選び方の目安 そして、
2)ネクタイの厚み(素材感)と柄・色 も考慮した、実寸に加え視覚的なトリックによって見える
大剣幅の選び方について解説させていただきました。
今回はその第二回目、重要なポイント 「スーツの襟との重要な関係性」です。
実際の寸法とバランスが大きな影響を及ぼす例をお伝えいたします。
3)スーツの襟(ラペル)とのバランス
ネクタイの幅と大きな関連を持っているのが、スーツのジャケットの襟(ラペル)です。
これは特に第一印象において非常に大切な、顔周りのイメージを決定する「Vゾーン」の額縁(フレーム)です。
顔の印象をきりりと引き締め、スッキリと、そして落ち着いて見せられるか、
窮屈そうで圧迫感があるように見せてしまうか、また反対にお顔を貧弱に見せてしまうかは、
襟(ラペル)にかかっているほどです。
その襟(ラペル)の幅とネクタイの幅、隣り合っているからこそ、
品のあるバランスの良いイメージの戦略に重要な影響を及ぼし合っています。
では、ベストなバランスを取るにはどうしたらよいのでしょうか?
そのポイントは、ラペルの幅とネクタイ幅を同じくらいにすることです。
例えば、ラペル幅が9cmくらいの場合に、10cm幅のネクタイを締めると、
ネクタイ部分がもったりして見えたり、過剰にアピールしているような印象も与えます。
反対に、ダブルのジャケットの様にラペルが大きめの場合に、
9cm幅程度のネクタイを締めるとネクタイがほっそりして見えて、貧弱なイメージになってしまいます。
全て比較対照とバランスによる見え方なのです。
身につける物は全て、単体で使用することはありません。
自分の体型・顔立ちと、他の衣服、アクセサリー、すべてのサイズ・形・その他特徴との
バランス(調和)がとれて完成します。このバランス感覚を見て、
周囲の人はあなたの「仕事やコミュニケーション能力のバランスやセンス」だと、無意識下で認知するのです。
また、例え世間で「エレガント」と評される衣服やアクセサリーであっても、
それを身につける方が本来持っている個性・特徴やイメージ、目的、TPOに合っていなければ、
残念ながらエレガントには見えなくなってしまいます。これも比較対照であり、バランスです。
ご自分の客観的な外見的特徴や魅力、職業・役職や社会的立場、周囲から求められるイメージ、
また場面毎に相応しいエチケットなど、様々なバランスを加味した上で、
ネクタイを始めとした様々なワードローブ、そして立ち居振る舞いまでを、
ご自分らしく自信を持って自然に実践出来れば、それこそ最高にエレガントだといえるでしょう。
経営者にとって重要な印象を表すキーワードの1つ、それは「エレガント」です。
重厚感があり、洗練された、品格のある雰囲気。ご自分の特徴を知りそれを生かして初めて、
エレガンスは成り立つのです。
ご自分の外見的特徴と魅力、他者に与えている第一印象をご存知ですか?
“Dress for Success“ 「成功のためのイメージ戦略」は、そこから始まります。