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ビジネス見聞録

経営に役立つ「色」の世界〈パーソナル編1〉「社長の外見は、無意識に人を動かす~社員が働きやすくなる色使い~」

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受付の色は会社の印象を決める

 今回から3回にわたり、個人の外見、中でもトップに立つ方の外見がいかに大切かをお話ししていきます。

 まずは「外見とは何か」を考えてみましょう。ここでは実際にコミュニケーションを取る際、不可欠な色使いとして、服装や小物に絞ってお話しします。

 仕事着の定番でもあるスーツにネクタイという外見ですが、これらは生まれつき決まっているものではなく、自分が自ら作り上げているものです。日頃から身なりを整え、清潔感のある外見を作っている方もいれば、服にはいつも無頓着。ひと昔前のスーツをクタクタになった今も着ているという方もいるでしょう。

 人それぞれ違う外見ですが、実は無意識に他人に多大なる影響を与えています。外見が与える印象、中でも一瞬でジャッジが決まる第一印象は、外見55%、声38%、言葉7%と言われていて、中でも外見55%のうち9割を、人は「色」で判断しているのです。どんなに素敵な声でも、どんなにお話しがお上手でも、り見た目が好ましくない色や状態では、人はその人に対する評価を無意識に下げてしまいます。

 

社長の外見次第で会社の評判が変わる

 では素敵な外見とは一体どんな状態なのでしょうか。人は考え方も違えば感性も異なります。だからこそ、自分の考える外見をしっかり明確にする事がとても大切です。

 会社は事業がうまくいけばいくほど、期待値は上がり、同様に個人は肩書きが上がれば上がるほど、周囲からの期待は高まります。中でもトップに立つ人間の外見は、会社の代表であるからこそ、外見にこそ信頼の判断理由になります。外見は個人的に対処すべき問題とされがちですが、個人の判断にゆだねることで、会社の評判を落とす事例も数多くあることをぜひ知って欲しいのです。

 

今現在の自分の姿としっかり向き合う

 ではどうしたら心地よい素敵な雰囲気をつくれるでしょうか。まず最初にやる事、それは今現在の自分の姿としっかり向き合う事です。会社や自宅に全身がうつる姿見があると思います。いますぐ自分の姿をチェックしてみてください。そこで今の自分を客観的に見る事が最初のステップです。

 体型や顔型といったシルエットはもちろんですが、それ以上にチェックしていただきたいのが「色」です。髪の毛の色はどんな色なのか。白髪とひとくくりしてしまっている方が多いですが、白髪も色んなタイプがあります。どこかブルーグレーをしている方もいれば、白というよりアイボリーに近い黄味がかった白をしている方もいらっしゃいます。また茶色に染めている方も、どんな茶色にしているか、黒のままという方も、本当に真っ黒なのか、それともよく見ると浅黒かったり茶色みが感じられたり。同様に、肌の色や瞳の色もチェックしてみると、その人の生まれ持った色がどんな色なのかが面白いほどわかってきます。

 ですが実際に他人が目にする部分というのは、髪や肌や目の色以外、ほとんどが洋服や小物といった着飾っている部分の色になります。つまり生まれ持った色以外のところを、人は普段目にしているのです。冒頭にも書きましたが、外見は自分が日々作り上げてい鏡にうつすだけでなく、ぜひ写真に撮ってみてください。そしてご自分が作り上げている「色」をよく見てください。

 

「自分の生まれ持った色」を知ることで社長の魅力的な外見に一歩近づく 

 スーツやシャツ、ネクタイなど、皆さんはどんな色が多いでしょうか。また、どんな理由でその色を選んでいるのでしょうか。

 ある40代後半の男性社長Aさんを例にお話しすると、Aさんは肌の色は白い方で髪の色も黒く、スリムで優しい雰囲気がとても印象的なお方。そんな素敵なAさんにある日お会いしたら、ジャケットの肩の位置がずれていて、実際より太って見えていました。さらに色白の肌に対し、それを一瞬で塗りつぶしてしまうような暗くて濁ったオレンジ色のネクタイをされていました。そのせいで、全体の印象がガラッと変わってしまったのです。優しい色合いを持つAさんは、生まれ持った色も生かし、例えば柔らかいピンクや明るい青といった色を合わせられたら、違和感なく普段の雰囲気をそのまま伝えられたでしょう。

 他人から評価される外見とは、決して色や形を派手にすることではありません。自分の生まれ持った色を知り、その上で、魅力的な外見を作り出すために必要な色使い、肌に馴染む色みを考える事がとても大切なのです。ぜひ今一度ご自分のことを客観視してみてください。次回はより具体的なシーン別の色使いについてお話ししていきます。

※本コラムはビジネス見聞録に掲載をしたものです。


■七江亜紀氏(ななえ あき)/株式会社ナナラボ 代表取締役
 企業やビジネスパーソンをはじめ今まで3万人以上のカラーコンサルティングをしてきたカラーキュレーター®。
営業成績を向上させる服装の色から部下の力を引き出す色、会議を活発にさせる色など、コミュニケーション力、モチベーション向上などビジネスの場で色の効果を活用するカラーマネジメントを指導。その活躍はファッション、フード、インテリア等…ライフスタイル全般にも広がっている。主な著書に「オレンジこそ最強の色である」、「色が教えてくれること~人生の悩みの9割は「色」で解決できる」他多数。

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