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マネジメント

第四十七話 「魅了ある自分をつくるために自分に投資しろ」(カネモリ)

社長の口ぐせ経営哲学

かってない厳しい経済環境に追い込まれている建築業界。その中にあって、着実に前へ前へ進んでいる老舗企業。
地場工務店を主力顧客にする住宅建築の資材総合販売業(卸業)で、
創業して49年、半世紀続く(株)カネモリ(本社・東京都小金井市)である。
顧客(工務店)が元気になれば、当社も元気になるということから、
活性化のための顧客バックアップ体制に力を入れて事業展開を続けている。


陣頭指揮を執る森屋光吉社長(70歳)は20代で建築業界に入り独立。
10年後、法人設立、幾多の経済環境の変化を乗り越え、森屋社長は業界の顔として、
地場工務店をサポートする資材卸業の役割を担っている。
「信頼と感謝」の企業理念を掲げ、着実な企業経営を続けている。
顧客の八割が地場の工務店、残りがリフォーム業などの建築関連企業である。


森屋社長に自社の特徴を挙げてもらうと
「業界の中にあって、“貪欲に情報を吸収し、公表、提供する”ことをモットーに動いています。
動きの激しい業界だけに、スピーディーに対応するように心がけている会社であり、
地場工務店にとって役に立ち、お手伝いできる会社です」と自負する。
誇りを持っているだけに、 地場工務店に向けた価値あるプラス情報はいち早く提供している。


森屋社長は現場で気がついたことを素早く、口ぐせとして社員に檄を飛ばしている。
商いの基本は「魅力づくり」。
もちろん、社員も含めた会社全体が顧客(地 場工務店)にとって、
魅力の有る存在でなければならない、という考えがベースにある。
だから、社員に対して「魅了ある自分をつくるために自分に投資 しろ」と言い続けている。
顧客の立場に立ち、役に立つために誠意を以て対処するという、当たり前のことを実践している企業でもある。


同社は「当たり前の『志向』で、当たり前に『思考』し、当たり前に『指向』する」という、“当たり前主義”の企業理念を持つ。
商売でいうところの「当たり前」こそ、顧客サポートの真髄である。
顧客に対して当たり前のサービスを徹底するには「熱意を持って、ハートで接しろ」と呼びかけている。


また、具体的には、建築業界は技術の進化が激しいだけに、
科学的な情報(技術)を適宜に、的確に提供するように試みている。
技術情報が遅れたり、不的確な 情報を流したりすれば、顧客の大きな損失を招きかねない。
顧客の繁栄が自社の繁栄に通じるという、顧客重視の発想から、有益な情報には敏感になっている。
森屋社長のもう一つの口ぐせは「一人ひとりが的確な仕事、一人ひとりが有言実行」である。

 

                                                             上妻英夫

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