(東京都)
それは、イメージ的なことが大きく実際と異なる面もあるが、ある一定の店舗数を超えたため評判を得た食材の調達が難しくなり、あながち間違っていない場合もある。
今回は、順調に店舗数を増やしながらも、ホルモン通においしいと評判の店『ホルモン屋だん はなれ』を紹介しよう。
ネットが普及した今日、人通りがある程度あれば悪立地はかえって評判の店になる要素になる。『ホルモン屋だん』もまさにそうだった。鮮度の高い店としてリピーターを獲得した。
カジュアルな内装も結果的によかった。
ある程度、馴染みあがる商材で、明確に違うクオリティがある場合、広告宣伝をあまり使わず、時間をかけて口コミで広げていくことは大切だ。
店を発見しながらも、あまり期待を抱かないほうが、事後評価が高くなり、その後の口コミにつながる。足元商圏の見込客にふらっと来店いただき、アイデンティティや明確な違いが伝われば、手堅いリピーターを獲得でき、比較的小さな商圏で成立する店となることができる。
“ふらっと気軽に来店する”条件を考えた場合、良すぎる空間はあだとなる。カジュアルな内装が大切だ。カジュアルな内装は、見込客をふるいにかけないからだ。
存在感を伝えながらも、気軽にふらっと入る雰囲気、商品力がある馴染みのある商材ならではの使えるディレクションだ。
『ホルモン屋だん』は、今や新橋に三つの店舗がある。新橋三号店となるのが『ホルモン屋だん はなれ』で、新橋駅烏森口から徒歩3分、マッカーサー通りに向かう路地にある。
この界隈には、人気の『魚金』グループ、以前紹介した『ふたご』など人気店が立ち並ぶ。『ホルモン屋だん はなれ』もそんな人気店同様、いつもお客様でにぎわっているのだ。
そして、一見、単品の価格を見ると高そうに見えるが、商品が提供されるとボリュームがあり、お値打ち感を感じさせるプライシングがいい。このエリアのホルモン好きのサラリーマンやOLをひきつけているようだ。
第二の特徴は、品質の高い松阪牛を品揃えにいれているところだろう。松阪牛の一頭買いを視野に希少部位を提供している。
第三の特徴は、ホルモン屋にしては旺盛なメニュー開発にあるだろう。ガーリックバターの中に鮮度抜群の“レバー”を入れて火を入れる新感覚のレバー料理の“バタレバー”、ハツの塩ユッケ、松阪牛の釜飯などがある。
東京都港区新橋3-23-4 三上ビル1F
電話 03-3578-1122