私は川崎市北部と旧横浜市緑区に挟まれた町田市に住んでいる。このエリアには人気のスィーツの店がある。例えば、NHKの番組にも登場した『リリエンベルグ』だ。しかし、『リリエンベルグ』以外にも有名な店や、知る人ぞ知る店は多い。
今回のコラムでは、2015年4月5日現在食べログ総合ランキング全国1位、4.29のパティスリーであります神奈川が誇る『スイーツガーデンユウジアジキ(SWEETS garden YUJI AJIKI)』を紹介しよう。
私の大好きな『リリエンヴェルグ』の食べログ3.97(同じく2015年4月5日現在)を抑えての堂々一位である。
店は港北のモールが立ち並ぶエリアから少しいった北山田という小さな駅のそばの路地にある。店外にこそ並んでいないが、店内に入ると人でごったがえしている。左手に生菓子のショーケース、右側にギフトを主体にした焼き菓子だ。予約専用のレセプションもある。
ショーケースの前には人が行列していて、20分ほどで私の番となった。注文すると受付札を受け取り店内で待つシステムだ。リリエンベルグほどシステマティックな受注ではないが、それなりのスタッフで対応している。
今日は、これだけ(写真)のケーキを買って、勉強してみる。
よく「いい仕事ですね」と言われますが、これを見たらそう思わないだろう。おそらく1万カロリー超える。“勉強代行業”というコンセプトの仕事は、ある意味、体をはったお勉強と言えるだろう。早速、それぞれを試食していみよう。
【一品目】アジキシェフのスペシャリテ “フロマージュ クリュ”
デンマーク産、フランス産クリームチーズをブレンドしたレアチーズケーキで、フロマージュブランのような甘さがなく上品な酸味がある味わいで、とろけるようだ。下の二層の生地が甘さと食感を出し、アクセントになっている。これはおいしい。
【二品目】フレジェ
ピスターシュのムースリーヌ、イチゴとイタリア産アーモンドのタルトの三層の構造で、真ん中のピスタチオのムースの部分が一番柔らかい。これも、おいしい。
同時に食べると苺が驚くほど甘い。通常、ケーキのイチゴは甘さというより酸味を感じるが、こちらはそうではない。もちろん、生クリームや生地の甘さをうまく、絶妙にコントロールしていることに由来しているのだが、この味のコントラストはとてもすばらしい。
【三品目】マカハ
ココナッツムースとマンゴーパッションクリームにキャラメルムース。ホームページよればマウイ伝説のサーフポイントをイメージしているようだ。最初にココナツのメレンゲサクミがきて、ほのかながら印象的なココナッツクリームがくる、続いて、マンゴーパッションクリーム、そして、下から二層目のほのかな二層目苦味がきて、口の中がまとまる。これもおいしい。見た目の印象は甘いのかと思いきや、大人の味わいだ。
【四品目】ベイクドチーズと果実のタルトのマリアージュ
ベイクドチーズというと固い生地を想像するだろう。私も買う時はそうだと思っていた。しかし、見た目の印象と裏腹で、表面からフォークを入れるととろとろのプリンのような生地だ。そして、果実味のほのかな酸味のあるタルトが広がる。
大人の味わいかどうか判断するために、助手のよっちに食べさせると、「おいしい、おいしい」と一気に完食。大人の味わいながら、広い層に支持されるまとめかたのようだ。
【五品目】フレーズ
まず、見た目の美しさ。ハート型の苺に、横から見える苺の均質感。
計算された配列で、丁寧に仕上げていることがうかがわれる。フォークを入れた印象はとにかくふわふわ。生地がふわふわで、クリームふわっとしているのだ。ホームページによれば、那須高原の指定養鶏所から届く産みたての卵で作ったスポンジだそうだ。
味わいは、とにかく苺が甘い。生地とクリームのコントラストがすばらしいのだろう。
【六品目】ミラネーゼ
ピスタチオのムースのピスタチオの香りに、ミルクチョコレートのムースが溶け合う。三種類のベリーのソースがつなぐ。甘いようで、甘くない。
【七品目】デリス
フランボワーズクリームとピスターシュのスポンジを重ねたホワイトチョコレートムース。また、定期的に勉強したい。勉強になった。
スイーツガーデンユウジアジキ (SWEETS garden YUJI AJIKI)
神奈川県横浜市都筑区北山田2-1-11ベニシア1F