menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

サービス

118軒目 「《富山のテロワールを存分に味わえる》レヴォ (L’evo)@富山市」

大久保一彦の“流行る”お店の仕組みづくり

今月は富山市にあるフランス料理店『レヴォ』を紹介しましょう。店は、富山から高山線に乗り換えて30分ちょっとの笹津駅にあります。
『レヴォ』にて富山を愛し、富山の食材を皿の上に表現する富山から発信するレストランです。

 
こちらはコースのみで、ワインもペアリングがおすすめです。
まずは、シャンパーニュChampagne Pannier Selection Brutと富山県上市町の名水“穴の谷の水”(https://www.town.kamiichi.toyama.jp/hp/spot/index04.html)からスタートです。
 
 shikumi118_02.jpg    shikumi118_03.jpg
 
続いて、テンポ良くスナック6種がテーブルにならびます。
黒部の山羊のシェーブルを練り込んだグジェールから。
続いて、鶏レバーの入ったビーツのメレンゲをいただきましょう。
メレンゲの甘さとサクミが来て冷たいレバーが口の中でとろけます
鯖のリエットは八尾町『高野』の胡麻の最中で挟んであります。
甘海老とバジルをあわせたタピオカのガレットは、サクミが来て、ねと→トロ?です。
入善町の全国から集められた牡蠣を海洋深層水で浄化した牡蠣を天然酵母使ってあげたフリットも、サクミの中に燻した薫香を閉じ込めていてとてもよくできた料理設計です。
 
shikumi118_04.jpg shikumi118_05.jpg shikumi118_06.jpg 
 
shikumi118_07.jpg shikumi118_08.jpg
 
スナックは総じて、見た目とテクスチャと落しどころのある味わいでまとめています。
私の言う、おいしいと評価されるエレメンツを多様し、層にしておりまして、このスナックを食べますと「間違いない店」と感じるでしょう。
スナックでやられます~
 
次の鰯に合わせてブルゴーニュのモルゴンです。
2015 Jean Foillard Morgon Cote du Py
セパージュはガメイ 
 
shikumi118_09.jpg    shikumi118_10.jpg 
 
新湊の船上で神経〆にした鰯の軽いマリネ、三種類の葱のサラダ、チョウザメを仕入れて店内で作った自家製キャビアがのせてあります。
自家製のキャビアは加賀棒茶で燻しているそうで、先日訪れた塾生の店『bb9』のようです。
キャビアの量はすくないので注意しない認識しないかもしれませんが、もちっとしているテクスチャがおいしい。色もいいですね。
 
雲丹と大山町の月の輪熊
エグリーウーリエのラタフィア。
Egly Ouriet Ratafia de Champagne
『ラフィネス』敬三シェフのお友達のよく飲むシャンパーニュ。
 
shikumi118_11.jpg    shikumi118_12.jpg
 
次のお酒はなんでしょう。ラベルを見ると、やはり、満寿泉です。
満寿泉×アンリジロー
 
アンリジローの樽で寝かせた満寿泉と四方蛍烏賊の組み合わせです。
まさに富山を代表する味覚です。
解禁前の試験操業の活の蛍烏賊を薪で軽く炙って、しっかり火入れています。
濃縮した浅利の出しクリーム、万願寺トウガラシなどのスパイシーなチャツネ、仕上げに山椒のオイルかけています。
イタリア野菜のクレイトニア、銀杏をあしらっています。
 
shikumi118_13.jpg    shikumi118_14.jpg
 
お次のパンは米粉のモチモチのパンに続き全粒粉のパンです。
 
shikumi118_15.jpg次の蒸し碗のような料理は黒部のズワイ蟹と底には黒部生地(いくじ)の炭火焼にした鱈の白子です。
能登の天然の岩のり、菜花を合わせています。
上にある泡は山羊のチーズです。富山の食材を重ねていますね。
 
shikumi118_16.jpg
あわせるワインは、・・・
2011 Prophet's Rock Pinot Gris
 
shikumi118_17.jpg
次のお料理に合わせて、満寿泉のBoをお銚子で熱々で・・
それ、燗冷ましにて・・
酒米は山田錦母で『Bo』です。
 
shikumi118_18.jpg    shikumi118_19.jpg
 
 
さて、名物の“レヴォ鶏”が登場。
眼下にある山でシェフが指定した満寿泉の酒粕などで育てた、生後45日程度の若鶏です。
骨つきのもも肉と胸肉の中には、満寿泉に使われる酒米のおこげが詰めてあります。
富山の虎倉の蕎麦の酵母を使用したどぶろくにて一夜干しにしてぱりっと焼き上げています。
 
shikumi118_20.jpg
新湊ののどぐろ
上には蕗の薹のフリット、蕪、満寿泉の酒粕のソースとトリュフ
 
shikumi118_21.jpg
あわせるのは、ラボサンジャックのジュブレシャンベルタン
2001 Lavaux St.Jacques Gilles Burguet Gevrey Chambertin 1er Cru
 
shikumi118_22.jpgメインは、利賀村の鹿です。下には砕いた腿、鹿のジュのソースが添えています。
富山の赤蕪と厚み椎茸を添えています。
ワインは、
2006 Chataeu Martet Reserve de Famille Bordeaux です。
 
shikumi118_23.jpg    shikumi118_24.jpg
 
デザートに合わせて、ミュスカのリブルザルトがきます。
 
shikumi118_25.jpgデザートは婦中の苺とリコッタチーズのパウダー、ミルクのチュイールを添えたデザートです。
 
shikumi118_26.jpg最後に、呉羽のルレクチェのエクレア。
クリームとエクレアの生地の間に刻んだルレクチェが入っている
黄色いのがヘーゼルナッツのクリームパウダーをアクセントで
キャラメルサレ(塩キャラメル)にて
 
shikumi118_27.jpg
2003 Jacoulot Marc de Brourgogne Hospices de Beaune
 
shikumi118_28.jpgグローバル化で均質化されてきたからこそ、ローカリズムが重要になる、そんなことを実感できるレストランですね。
店の雰囲気は、ダム湖に面している店ではかつての『オーベルジュ・レリダン』ですが、雰囲気はライヨールの『ミッシェルブラス』ような雰囲気ですね。
熊本の『ハナコマチ』、旭川の『ビストロ・メランジェ』と違った発信でとても良かったですね。
地元食材を使うという浅い料理から、土、水、カルチャを皿の上に表現するレストランの時代は近いですね。私も、地方の料理屋やレストランの家庭教師が忙しくなりそうですね。
 
shikumi118_29.jpg    shikumi118_30.jpg
  
レヴォ (L'evo )
富山県富山市春日56-2 リバーリトリート雅樂倶内
電話 076-467-5550

 

117軒目 「《バーボンの品揃え日本一》十年@大阪府大阪市北区」前のページ

119軒目 「《金沢の和食店探しで困ったら、魚がおいしいこちらですね》割鮮のむら@金沢市」次のページ

関連記事

  1. 184軒目 「長野土鍋ラーメンたけさん小布施店 @小布施 ~世界に躍進する『ビーガン味噌ラーメン』」

  2. 67軒目 「 “魚屋のイタリアン” 誕生」

  3. 60軒目 「小商圏における同じ見込客の幅広い利用シーンの落とし込み方法とは」

最新の経営コラム

  1. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年11月20日号)

  2. 第七十八話 展示会後のフォローで差をつける「工場見学の仕組みづくり」

  3. 第219話 少人数私募債の相続対策

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. マネジメント

    第355回 【生産性向上編①】企業が上げるべき「生産性」とは何か
  2. マネジメント

    『貞観政要』の教訓(9) 公平な人事は組織の基本
  3. 戦略・戦術

    第205号 モバイル対策はリッチ化時代へ
  4. 人事・労務

    第129話 あらためてベースアップの意義を考える
  5. ブランド

    社長の価値を高める 「Theプレジデンシャル・イメージ A to Z」 ~トッ...
keyboard_arrow_up