menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

経済・株式・資産

第84話 会社が破たんする原因は資産にある(13)

あなたの会社と資産を守る一手

決算書の内容をよい数字にしようという中小企業はたいてい銀行融資に頼る会社です。
逆に言うと決算書を見せる機会がない会社の場合、たいていは借入不要の会社ですが、決算内容がどうであったとしても問題はなく、債務超過であったとしても気にせずに税金対策が中心課題となるケースが多いです。
 
債務超過とは資産より負債のほうが多いということで、その段階で清算すれば払えない債務が発生することを意味し、銀行としては当然のように新規融資に躊躇することになります。
 
かくして、この債務超過を何とか解決して新規融資を得ようとして税理士さんに相談したA社のケースで今回は話をすすめます。
 
じっさいにあった話なので多少財務内容は変えています。
 
このA社のバランスシートは当初下記の内容でした。
 
itte84_01.gif
ご覧いただければわかるように3,000万円の債務超過でしたが、顧問税理士さんは増資かDESを提案します。
増資で債務返済、あるいはDESのどちらをやっても下記のようなバランスシートになるのですが、このような会社に増資してくれる人がいるわけもなく、代表者からの借入金が7,000万円であったためその全額を株式にするDESを行おうとして、銀行に事前に話しに行ったわけですが、銀行の融資役席から思わぬ話を告げられます。
 
結論から言うと、その銀行の融資役席はバランスシートを良くしても新規融資はだせない。返済の財源である収益のほうも改善する必要がある。7,000万円の代表者からの借入はすでに銀行としては資本と同じに見ているということだったのです。
さらに話は続くのですが、DESを行った場合、会社に債務免除益が発生することがあると言われたそうです。
 
けっきょく、この会社の場合、DESもしなかったのですが、債務超過におちいった会社をなんとかしようとするときにDESはじっさいは使えないものです。DESも資本取引なので、本来は課税所得は発生しないはずなのですが、債権の額面と時価との差額が課税所得になるのです。
 
これを簡単に書くと7,000万円借りているものをDESで免除したら、額面は7,000万円だけれど、収益から返せると思われるのが今回の場合査定すると1,000万円しかないから、差額の6,000万円は課税所得になってしまうというようなことです。
 
再生企業の場合いろいろな機会に資本取引を行うことがありますがこの債務免除益や、増資で発生する可能性のある贈与税の問題など注意深くやらないと思わぬ事態になることもありえるのです。

itte84_02.gif

第83話 会社が破たんする原因は資産にある(12)前のページ

第85話 会社が破たんする原因は資産にある(14)次のページ

関連セミナー・商品

  1. 社長と会社の資産を守る法CD

    音声・映像

    社長と会社の資産を守る法CD

関連記事

  1. 第125話 経営とリスク(10)

  2. 第1話 社長が知らねばならない資産防衛

  3. 第44話 破たんして、破産や民事再生を自動的に選ぶべきではない

最新の経営コラム

  1. 第55回 2023年10月施行 インボイス制度~事前準備すべき4つのポイント~

  2. 老舗「徳川商店」永続の秘密(8) 攘夷への現実的対処(水野忠邦)

  3. 第75回 沢渡温泉(群馬県) 静かな温泉地で「プチ湯治」

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 採用・法律

    第43回 『経営者の悩みなんでも相談』
  2. 経済・株式・資産

    第9回  これからの不動産の価値保全と運用対策
  3. 人間学・古典

    第19講 「言志四録その19」暁に早起を要し、夜に熟睡を要す。
  4. 税務・会計

    第6回 B/S(貸借対照表)には、右と左があります。
  5. キーワード

    第201回 GINZA SIX(ギンザシックス)
keyboard_arrow_up