menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

社員教育・営業

第6講 お客様のクレームは、会社へのクレーム

クレーム対応の新知識と新常識

お客様のクレームは、会社へのクレーム。あなたへのクレームではありません。だから「会社が怒られている」という、客観的な気持ちで聴く!

 クレーム対応担当者にとって最も恐怖なのは、お客様が怒ることですよね。怒りが高まって、大きな声でクレームを言う人、感情的にクレームを言う人、攻撃的な言葉でクレームを言う人、恫喝的な態度でクレームを言う人が代表的な怖いお客様のタイプですが、この頃は、感情を表さずにクレームを言う人の、本音が見えない態度。

 知的な雰囲気を持った話し方の人に感じる、太刀打ちできそうにない頑固な印象。理論武装が猛々しい、偏屈そうな性格の持ち主であることを感じる態度なども、なぜか担当者にとっては、背筋が凍るような恐怖を感じるパターンです。

 それにしても、なぜ、これらのお客様に恐怖感を持ってしまうのでしょうね。クレーム対応担当者は。深い意味がないまま、その場の荒々しい雰囲気に気持ちが冷静ではなくなるということはもちろんあるのでしょう。私の経験上、何回、経験しても、怖いと感じる場面です。

 でも、これが電話対応ならば、身体的に暴力を与えられることはありませんし、相手に不満を与えたのは、単なるクレーム対応担当者の自分ではないのに、電話で怒られながらクレームを聞いている間、自分の心をわしづかみにされ、にぎりつぶされるかのようなこれまで経験した覚えのない恐怖が伴う時間になります。

 そして、少しでもこの時間が早く終わることを切望するあまり、「申し訳ございません」「申し訳ございません」とまるで、下位者が上位者に土下座をして許しを請うような場面が続くのです。

 そして、お客様の感情が高まり、それに伴って担当者の心の疲弊が過剰に高まることになるわけですが、そうなったのには、理由があるんです。

 その理由は、担当者がこのクレームは自分が悪いと錯覚していたり、自分が悪いという体で対応しなければならないと勘違いしていることです。

 つまり、このクレームの原因が、今の時点ではっきりしなくても、今の時点ではっきり言えることは、『クレームの張本人は担当者の自分ではない』ということ。

 張本人ではない人が、何度も何度も謝る必要はないのです。お客様も、張本人ではない担当者が「申し訳ございません」と言っておけば、許してもらえると思っている軽率な態度にイラつき、さらに感情を高めてしまうのです。

第5講 クレーム対応の結果、会社のイメージを作るのは、品質・サービス・契約内容であって、担当者の対応の問題ではない!前のページ

第7講 クレーム対応担当者が「申し訳ございません」を言うたびに、お客様はいらだつ次のページ

JMCAおすすめ商品・サービスopen_in_new

関連セミナー・商品

  1. 月刊CD経営塾バックナンバー 2016年5月号

    音声・映像

    月刊CD経営塾バックナンバー 2016年5月号

  2. 「女性リーダー養成プログラム」ネット配信講座

    音声・映像

    「女性リーダー養成プログラム」ネット配信講座

  3. 製品・サービス別クレーム対応《家電・携帯電話篇》

    音声・映像

    製品・サービス別クレーム対応《家電・携帯電話篇》

関連記事

  1. 第36講 事例を使ってクレーム対応の間違いと、最善の対応を学ぶ(5)
    ~10日ほど前、遠方の知人宅に行くのに、あなたのお店の果物を買って持って行った。その知人からその果物にカビが生えていて食べれなかったと連絡があったのできのう、お詫びに行って来た~

  2. 第41講 事例を使ってクレーム対応の間違いと、最善の対応を学ぶ  動物病院編(1)

  3. 第42講 カスタマーハラスメント対策の実務策㉙「売ったら売りっぱなしだ!」第4部

最新の経営コラム

  1. 相談7:含み損のある土地があるのですが、別会社で買うのがいいか、個人で買うのがいいか、どちらでしょうか?

  2. 第9回 注意しても部下が変わらないのはなぜか? ~原因は人ではなく仕組みにある~

  3. 第146回 地味ながら世のクラウド化の追い風を受けて高成長を遂げる サイバーリンクス

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 経済・株式・資産

    第154話 上海ロックタウンから見た「ゼロコロナ」の限界
  2. 戦略・戦術

    第七十一話 禁断の組み合わせから地域活性化へ - 和歌山県田辺市のうなぎ販売展の...
  3. コミュニケーション

    第195回「パーティでは、早めに行って紹介係をしよう」 
  4. マネジメント

    国のかたち、組織のかたち(67) 日本銀行と財政政策①(中央銀行創設前史)
  5. マネジメント

    第394回 全員が誇りを持てる経営
keyboard_arrow_up