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第7講 クレーム対応担当者が「申し訳ございません」を言うたびに、お客様はいらだつ

クレーム対応の新知識と新常識

クレーム対応担当者が「申し訳ございません」を言うたびに、お客様はいらだつのです。それでは、どう言ったらいいのか。についてお話します。

 もっともこの場面での担当者は、「申し訳ございません」と言っておけば許してもらえると思う気持ちが半分と、ただただとりとめもなく「申し訳ございません」と口をついて出てしまうのが半分と言うのが正直なところでしょう。だって、怖いですからね。

 だから、担当者がお客様を感情的にしてしまったということも言えるでしょうね。

 じゃあ、どうしたらいいのか。何を言ったらいいのか。ですが、その前に、担当者として、そもそもお客様が連絡をしてきたクレームは、あなたへのクレームではなく、会社へのクレームですから、自分が原因の張本人であるかのような意識で対応しないことです。クレーム対応担当者は、単なる『クレーム受付担当者』であり、会社から指示されている、言うべきこととやるべきことをやるだけの人です。

 担当者独自の対応でお客様を感動させようなどと考えてはいけないし、また、お客様に失礼だと感じさせる対応もしてはいけない。そのためには、決まった言葉と手順を使って対応する係なのだと、それが役割の担当者なのだと自覚をすることです。

 つまり、お客様が怒りの感情が抑えられずクレームを言い続けている相手は、クレーム対応担当のあなたではなく、会社なのです。だから、「会社のやり方にご不満があるんだ」「会社が作った製品にご不満があるんだ」「会社に対してすごく怒りを持っていらっしゃるお客様だ」と、客観的な気持ちで、その怒りの高まったクレームを聞くことが担当者のやらなければならないことです。そして、最後に「お客様の今日のお声を、会社のしかるべき部門に必ず伝えます」と言うのが、担当者の言うべきこと、やるべきことです。

 『お客様は、会社にクレームを連絡する』『担当者は、お客様の会社へのクレームを受け付ける』この両者のスタンスが適正なスタンスであることを知っておいてほしいのです。だから、軽々しく何度も何度も「申し訳ございません」を言うことは好ましいことではありません。

 じゃあ、具体的にどう言えばいいのかというと「はあ・・」「そうですか・・・」「おはずかしいことで・・」「ええ・・」「それは失礼しました・・・」などのぼんやりとした相づちを打って、お客様のお話を聞く態度が必要です。こういう場合のさらなるトークの返し方については、この解説の回数を重ねていく中で、また、提示していきますね。

 今日のまとめとしては、クレーム対応担当者のあなたは、会社へのクレームを受け付ける係であり、クレームを発生させた張本人ではないので、張本人の責任をかぶる正義の人みたいな態度をとるのはやめましょうね。お客様はあなたがクレームの原因を作った張本人ではないことわかっていますから。担当者のあなたは、お客様の今日のお声を、会社のしかるべき部門に必ず伝えることが、この時の役割です。

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