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マネジメント

朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年8月14日号)

朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳

「躾と掟を再考してみた」

子どもがお父さんに聞く。

「なんで挨拶しないといけないの?」

「なんでありがとうと言わないといけないの?」

「なんで脱いだクツを揃えないといけないの?」

お父さんは答える。

「やれば分かる。お父さんもやったから、その大切さが分かった」

「躾」とは、身に着いたものが美しいと書く。

美しい社会人のあり方を示したものが「躾項目」。

「掟」とは、「ならぬものはならぬ」、「ダメなものはダメ」と明示されたもの。

会津の武士の子どもたちは、十人一組で自主集団活動を行っていた。

その中には、「什(じゅう)の掟」があった。

一、年長者(としうえのひと)の言ふことに背いてはなりませぬ
一、年長者にはお辞儀をしなければなりませぬ
一、嘘言(うそ)を言ふことはなりませぬ
一、卑怯な振舞をしてはなりませぬ
一、弱い者をいぢめてはなりませぬ
一、戸外で物を食べてはなりませぬ
一、戸外で婦人(おんな)と言葉を交へてはなりませぬ
  ならぬことはならぬものです

この中で、「一、嘘言(うそ)を言ふことはなりませぬ。一、卑怯な振舞をしてはなりませぬ。一、弱い者をいぢめてはなりませぬ」は、現代にも通じる。

ある企業では、入社前に、「これは我が社の掟だから、当てはまると無条件解雇やむなしになるよ。いち読して、了解のサインをしてくれる?」と確認をしている。

何事と思ってみると、二つだけだった。

一、 不倫。
二、 金銭の不正。

Q.貴社には、「ならぬものはならぬ」という掟は、ございますか?

千葉より愛を込めて。臥龍

 

「議論のゴールは明確ですか?」

異見があるから議論が生まれる。

物語コーポレーションが焼肉業界売上1位、ラーメン業界売上2位になった大きな要素に「議論文化」がある。

どのような小さなテーマでも、「その結論は日本一か?」にこだわる。

「積小為大」、その積み重ねが日本一につながった。

運営ルールに、「根回し禁止」「発言しない奴は次回から参加するな」「黙っていたら認めたことになる」などがある。

Q.貴社では、議論のゴールは明確ですか?

羽田より愛を込めて。臥龍

 

「自社が持続的成長をする訳を明確に掲げる」

ある創業者が遺言を遺した。

「この三つを守れば、我が社は1000年企業になる。
1. 毎日が初演。
2. 全てのゲストがVIP。
3. 永遠に未完成。」

「夢と魔法の王国は千年王国となる」

毎日、ゲストが何万人と来られる。

一番の敵は内に在り、それは「慣れ、油断」。

開園直後、我が子の目線にまでしゃがんで会話するキャストに、ゲストは驚いた。

「VIPを見下ろして、会話はできません」

ゲストの平均来園周期は三年。

三年毎に、新しいアトラクションがある。

あるいは、ゲストの声に応えて、日々、マニュアルが進化し続けている。

「永遠に未完成だ!」

経営者は、自社が持続的成長をする訳を明確に掲げるべきだ。

広島より愛を込めて。臥龍

 

「改善のネタは無限にある」

改善活動は皆善活動、全員参加で行う。

皆善のヒントは、一人ひとりの足元にある。

それを拾い上げ、メモをする習慣創りが起点となる。

「何か変だな」「やりにくい」「同じことをしているような気がする」「こうしたらいいのに」とか、「邪魔になる」「無駄だ」「もったいない」と思ったときに、直ぐにメモに残す。

あるいは「ヒヤリとしたこと」「ハッとしたこと」「危ないなあ」と思ったとき、直ぐにメモに残す。

後者は、「ヒヤリハッと」と呼ばれるが、アメリカの損害保険会社の安全技師であったハインリッヒが発表したのが以下の「ハインリッヒの法則」。

同じ人間が起こした330件の災害のうち、1件が重い災害があったとすると、その裏に29回の軽傷、更にその裏には傷害のないヒヤリハッとを300回起こしているというものだ。

逆に言えば、「ヒヤリハッと」を「まあいいか」と見過ごさないことが大事なのだ。

「改善のネタは無限にある」(臥龍)

広島より愛を込めて。臥龍

 

「もしも徳川家康が総理大臣であったなら」

毎年、映画館で映画を50本以上鑑賞すると決めているが、今日は24本目「もしも徳川家康が総理大臣であったなら」を観た。
https://moshi-toku.toho.co.jp/

第三の国難期を切り拓く最高のテキストが手元にあるのに開かないのが日本民族だ。

最高のテキストは「偉人」。

映画は、コロナ禍で内閣メンバーが病気に倒れ、繋ぎの期間、信長、秀吉、家康、龍馬などで構成する「AI偉人内閣」が誕生し、国難期にあるべきリーダーシップを発揮する姿を、コメディータッチで描いていく。

しかし、ラストシーンでの徳川家康から現代人へのメッセージは熱く骨太だ。

一言一句の再録ではないが、趣旨は以下の通りだ。

「日本は世界で最も永く、国体が大河のように続いている国だ。それは自分たちが偉大から成せた業ではない。時に嵐に遭って河が決壊しそうなとき、多くの国民の力を借り、必死に堤防を築き、辛うじて流れを今の時代まで繋いできたのだ。私は、この時代の民の当事者意識を信じる。この先へも流れを繋いで欲しい」

「自分自身が、日本の国体を繋ぐ当事者の一人だ」という国民が多くないと危険だ。

堤防が決壊する。

同様に、「自分自身が、この会社の企業文化を繋ぐ当事者の一人だ」という従業員が多くないと、危険だ。

傍観者、評論家と当事者との比率が、未来を決めていく。

これは国も企業でも同様だ。

Q.あなたは当事者ですか?

広島より愛を込めて。臥龍

 

「あなたのお仕事は何ですか?」

「行動は価値観の表れ、理念がチームの根幹を成す価値観である」(臥龍)

ザ・リッツ・カールトンの実践理念は「先読みのサービス」。

この「先読みのサービス」を高めるのは、リーダーの問題意識・向上意識。

臥龍は、ザ・リッツ・カールトン大阪のドアマンから学ぶことが多い。

「あなたのお仕事は何ですか?」

「ゲストの皆さまが、最初に出会うのが私たちドアマンです。私たちのサービスがリッツの第一印象を決めます。だから全力でゲストの皆さまと向き合います」

「どのような先読みのサービスが生まれましたか?」

「以前、今のように電子マネーが普及していないとき、タクシーで到着された室内で、ゲストが1万円札を出すと、“お客さん、困ったなあ、細かいのない?”という場面がたまにありました。

そこで朝礼でのみだしなみチェックに、千円札10枚を入れた封筒をポケットに忍ばせることを加えました。そして、“これ、お使いいただけますか?”と差し出すようにしました」

「すごいね」

「車番とお名前のリストを使い、空いた時間で覚えます。私で今500台ですが、先輩はもっと多いですね。到着されたとき、名前を呼びながらドアを開けたら、喜ばれます」

「そうでしょうね」

「雨の日には、タオルを常備して、ドアを開けた瞬間にドアの上枠と下枠をサッと拭きます。ゲストに水滴が落ちるのは、いいお迎えではないので」

「どうしてそのような改善が続くの?」

「先読みのサービスの創造は、無限ですから」

Q.あなたのお仕事は何ですか?

A. 臥龍の志事は、未来の子どもたちが歓迎して迎えてくれる企業を、経営者、社内同志(クルー従業員)と三位一体で創造することです。

貴社内でも互いに問いかけよう。

Q.あなたのお仕事は何ですか?

広島より愛を込めて。臥龍

 

「正論を振りかざすだけでは大望は果たせんぜよ」

小池修さんの『相手(チームメンバー) が行動を起こしたくなる「影響力」を持つためのリーダー心得』は、保存版にすべき原理原則だ。

『1. 相手(チームメンバー)が主人公で、自分(リーダー)はガイド。影響力を持てないリーダーは、相手の状況に関心がなく、自分の思いばかりを語る』(小池修)

坂本龍馬は、薩摩の状況を背負った西郷隆盛の関心事、長州の状況を背負った桂小五郎の関心事に配慮しながら、「薩長同盟」への道程を進めた。

『2. 相手が関心を持っている課題に関心を持つ。相手の関心と自分の提案を紐付ける』(小池修)

長州が喉から手が出るほど欲しい近代装備の鉄砲を薩摩名義で購入し、亀山社中で運ぶ。この事実形成で、坂本龍馬は、長州が持つ薩摩嫌悪の感情を薄めた。

『3. 課題を解決するプランを持ちながらも、「質問」して相手に相手なりの答えを見つけてもらう。相手の腹に落ちていない段階でやってもらいたいことを伝えても伝わらない』(小池修)

「このまま幕府に日本丸のかじ取りを任せていくと日本の将来はどうなる?」という問いかけの中で、坂本龍馬と中岡慎太郎は、「薩長同盟」という道筋を薩長に見つけさせていった。

『4. この提案や課題を解決する「目的(理由)」「理念」を明確にする。行動する目的が明確でないのに、新たな行動を起こさせても迷子になるだけ。チームの中では、あくまでも、相手(チームメンバー)が主人公。魅力ある目的地にたどり着く為に、メンバーの持っている関心に紐付けて、前進したくなる行動を一緒に探そう!』(小池修)

目的は、「植民地化の回避と開国自立」。この大義を果たすための同志を求めた。企業が背負う大義(社志・使命感)を果たすための同志創り。「正論を振りかざすだけでは大望は果たせんぜよ」と、龍馬さんは教えてくれた。

広島より愛を込めて。臥龍

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