■NAVER(ネイバー)
日本経営合理化協会の韓国・ソウル視察ツアーで「韓国のシリコンバレー」と呼ばれる「パンギョ(板橋)・テクノバレー」にある「NAVER本社1784ビル」を訪問した。

日本では「LINE」を開発したことで知られる「NAVER」だが、韓国では検索エンジンとしてスタート、現在は検索・EC・SNS・決済・AIを一社で垂直統合した「生活インフラ」となっている。
韓国の消費者はNAVER検索で商品を探し、NAVERブログやカフェ(掲示板型SNS)で口コミを読み、ショッピングタブから「スマートストア」で商品を購入し、「Naver Pay」で決済と、検索から購入完了まで一度もプラットフォームの外に出ないで行える。
検索は世界中「Google一強」となっているが、ロシア、中国などの自由競争がない国を除くとNAVERが唯一国内検索シェアでGoogleに勝っている。
「スマートストア」は開設・維持費ゼロ、決済手数料は2〜3.6%と国内最安水準だし、プログラミング不要で誰でも出店できるが、それ以上に消費者が何に反応して買い、それをどのように評価しているかをデータ分析ができることがありがたい。
オンライン支払いのNaver Payは利用者が3,400万人、決済額は2025年第4四半期だけで2.5兆円に達しており、日本のLINEのように使われているメッセンジャー・アプリ「KakaoTalk」の「Kakao Pay」と2強だが、ネットショッピングの「Naver Pay」、個人間送金・オフラインの「KakaoTalk」という棲み分けがされている。
■独自AI・HyperCLOVA X
AIはアメリカと中国が圧倒的に強く、フランスや日本では米中へのAI依存が懸念されているが、NAVERは独自のLLMである「HyperCLOVA X」を開発、自社データセンターの「NAVERクラウド」で韓国企業にフルバージョンのAI機能を提供している。
また、釜山市などの地方自治体と連携した生成AI行政サービスの本格展開も始まっているし、都市全体を航空写真から3Dモデルのデジタル化を行った、リアルタイムに現実で起きていることと同期するデジタルツインの「防災AI」も立ち上げている。
「防災AI」は山形県長井市の水害対策や、サウジアラビアの5大都市とも契約している。
■社内ロボット
NAVER本社で働く人は入退出を顔認証で行ったり、食堂のランチメニューをスマホで注文してロボットにオフィスまで運んだりすることができる。
このロボットは専用エレベータを使ってオフィスの別の階へも行けるし、会社に届いた個人の宅配便も届けてくれる。
ロボットといえば春節に演舞を披露したり、ハーフマラソンで人間を上回るタイムで走った中国の人型ロボットが注目されているが、NAVER本社のロボット達からは、プロモーションではなく日々の生活を便利にしている今後のオフィスを垣間見た。

6月にも再び韓国視察に行くが、ITやAI分野でも韓国から学ぶものは多いと感じた。
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●NAVER
https://www.naver.com/



















