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- 第21回 QRコード決済
来年の視察ツアーの下見を兼ねて中国・深センに行った際に、QRコード決済を体験してきた。
「シリコンバレーで1ヶ月かかるものが1週間でできる」と言われ、シリコンバレーの4倍のスピードで開発などが進むとされる深センは、中国の中でもQRコード決済が進んでいる地域で、私が行っている間でも現金で払っている姿は全く見ていない。
そのため、我々もQRコード決済ができないと何も買えない、何も食べられない状態になるため、事前にWeChatPay(微信支付=ウィーチャットペイ)とアリババのAliPay(支付宝=アリペイ)を準備した。
これらを使ったお店での買い物の手順には、お店に掲示されているQRコードをアプリ内にある読み取り機能で読んで決済する方法と、自分のバーコードやQRコードをスマホで表示してそれをお店のスキャナーに読み取らせて決済するやり方の2通りがあるが、どちらも簡単だ。
また、友人などにお金を送金する場合でも、メッセージアプリ内で簡単に送金ができて便利だ。
WeChatはユーザー数10億8,000万人という、日本でいえばLINEのような中国NO.1のメッセージアプリで、公式アカウント(公衆号)は顧客獲得の有効な広告ツールとなっており、2018年6月には公式アカウント登録数が2,000万件を突破している。
WeChatPayはこのメッセージアプリ内の決済機能で、深センでは最も使われているサービスで、昨年末の時点でWeChatユーザーの半分以上の6億人が利用している。
中国ネット販売No.1企業のアリババが提供しているAliPayも、基本的にはスマホアプリ内の機能としての決済サービスで、中国での利用者が7億人、加盟店は個人事業主を含めて5千万社以上だ。
業務用で企業が負担する決済手数料が最大0.6%と、クレジットカードなどに比べて格段に安いのも特徴だが、屋台の店などの個人事業主や零細企業は、全く手数料のかからない個人間送金の形式で決済をしている。
若い人が多い深センは、中国の中でも先進的な地域のため、スマホを使ったQRコード決済が全体の90%ぐらいになっており、外国人であってもこれらがないと物が買えないが、アプリ内の電子財布にお金を入金するためには、中国の銀行口座を開設する必要がある。
しかし、そのためには就業証明書、納税証明書なども必要なため、旅行者が銀行口座を解説するのは難しいため、WeChatPayやAliPayをやっている知り合いから個人間送金でお金を送ってもらって使うのが現実的だ。
来年企画している視察ツアーでは、参加者に自由にQRコード決済の利用体験をしていただくことを考えているが、実際に使ってみるととても便利だった。
次回は実際に深センで使用した事例を紹介する。
======== DATA =========
●WeChat
●WeChatPay
●AliPay