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39軒目 台湾の定番

大久保一彦の“流行る”お店の仕組みづくり

台北の定番
 
 
鼎泰豊(台北)
 
 shikumi39_01.jpg 台北市でコンサルティングの依頼があった。どんな案件かと思うかもしれないがとんかつ店のコンサルティングである。
 
 十数年前、パステルの知多家インターナショナルが見事に台北にとんかつ店を開業して多店舗化して成功した。その後、第二陣、第三陣と続き、最近は羽田空港に出店した和心杏子が人気だ。
 
shikumi39_02.jpg  shikumi39_03.jpg
 
 台北市の不動産の高騰は半端じゃない。不動産屋のショーウインドーを見ながら、クライアント社長に、「このマンション一棟5億円ですか?」とつぶやく と、それは「ひと部屋ですよ」とかえってくる。中心地の3LDのかなり古いマンションがこんなにするくらいだから、テナント賃料は半端じゃない。
 
 そして、経営として難しいのが人だ。店のバイトの時給は300円前後で安いがこれが曲者だ。いい人にめぐり合わなければ、欠勤、遅刻は当たり前だ。しか し、この賃料では、日本人の店長を送り込み、何年も経営をする気にはならない。それに、ずっと店長でいたいと思うかも疑問だ。
 
 そんな環境を考えるとすばらしいのが小籠包で有名な鼎泰豊(ディンタイホン)だ。日本でも新宿高島屋などに上陸を果たし行列を作っている。
 
shikumi39_04.jpg  shikumi39_05.jpg
 
 その鼎泰豊に特徴は人海戦術のスタッフと教育訓練による差別化だろう。監視カメラが天井にあり、そのカメラを見てマネージャーが細かく支持を出している ともささやかれている。酒に酔って、ペーパーナプキンを落とすと、すぐに拾いにくる。そして、新しいナプキンを差し出す。取皿も交換してくれる。このサー ビスは凄いとしかいいようがない。
 
 最近オープンした阪急にも入っており、もちろん四六時中行列している。鼎泰豊は小籠包の種類やメニューの種類が多い。味は全般的に上品である。したがって、化学調味料で脳を刺激したい人間には物足りないかもしれない。
 
 今回は信義路にある店に行ったが日本語で対応してくれた。少し空いていて、閉店(日本と違い入店セーフの時間)の15分前に店についたが、待たずに店に入ることができた。そして、台湾の中で別格の価格の中国料理を堪能したのだった。
 

鼎泰豊
台北市信義路二段194号
電話 02-2321-8928

 

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