世界大恐慌以来80年ぶりのリーマンショックと世界同時不況から、市場が平静を取り戻したように思えた途端、
ギリシャに始まる南欧・東欧諸国の財政問題が世界を揺るがせています。
市場の大崩壊は100年に一度の出来事でも、中規模や小規模のバブルの発生と崩壊、
市場の混乱は、歴史的に5~6年周期で起きています。
「今回だけは別だ。今回は異常だったのだ。」という解説は、歴史的に見る限り的確ではありません。
振り返ると、今回の世界同時不況は米国のサブプライムローン問題を発端として、
2007年12月に米国景気がピークアウトし、その後リーマン破綻に至りました。
しかし、その前のバブルは2000~2001年にかけて起きたITバブルです。
インフォメーションテクノロジー(IT)やインターネット関連株が暴騰し暴落しました。
その前は、1997年のアジア通貨危機で、
投機筋に狙われた韓国など外貨準備が底を尽いた国々がIMFの救済を受けました。
また、1990年以降は日本のバブル崩壊で、その後20年間の低迷期の始まりでした。
さらに、1987年はブラックマンデー、世界同時株安が起きています。
過去20年ほどを見ても、中規模以上の市場の混乱だけで上記の通りです。
小規模な市場の混乱、バブルの発生と崩壊は、「年中行事」といっても過言ではないほどです。
個人投資家や生活者にとって大事なことは、「今後もバブルは発生し崩壊する」
という認識にしっかり立って、これに負けない資産管理・生活設計が必要なことです。
安全資産と呼ばれる円建ての預貯金や日本国債でリスクを避けたつもりでも、
もっと大きな別のリスクを負っていることもあるのです。
今後、本稿で具体策を検討して参りましょう。
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