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社長業

第22回 瞬発力が会社の生死を分ける

繁栄への着眼点 牟田太陽

※本コラムは2021年1月の繁栄への着眼点を掲載したものです。

 社長業は選択の繰り返しだ。しかし、選択肢も考える時間も無限ではない。10年、30年、50年、刹那で選び取った選択で会社は積み上がっていく。だから無策ではいけない。

 コロナはどうなるのか、株価・為替の変動、オリンピックは開催するのか、法改正、新テクノロジーの台頭、新素材、ガソリンエンジン廃止へのカウントダウン、環境基準の厳格化…これらに引っ掛かる会社は環境変化のシナリオをいくつも想定して、それに対応できるようにしなければならない。それが瞬発力だ。最悪の事態を常に想定して、楽観的に行動する。社長は太くなければいけない。

 先日、ある大学で講義をした。学生たちからは、このような状況下で社会に出る不安をヒシヒシと感じた。講義の最後で私はこんな話をした。
 職業が多様化しているいま、その中で本当に自分がやりたいことをスパッと決めることは難しい。入社3年以内の離職率は30%だ。そんなことに悩む必要はない。職業選択に迷走することもあるだろう。それでもいい。一番重要なのは自分自身を持つことだ。自分とは何か。それは熱量だ。いまこの瞬間を全力で当たれば必ずその先が見えてくる。

 いま日本だけでなく、世界はトンネルの中にいる。暗いし圧迫感、閉塞感を感じるかもしれない。しかし、トンネルの先には必ず光がある。光とは何か。私の父は「希望」と言った。その希望を生み出すのは何か。それは「人」だ。人が在るから光は生まれる。どんな状況でも腐ることなく熱を発しなさい。人の数だけ人生がある。誰一人として同じ人生を歩く人はいない。だから正しい人生もない。間違った人生もない。堂々と生きればいい。何人も泣いている学生がいた。
 次の世代に、よりよい環境をバトンタッチするために、我々も頑張らなければならない。

 ※本コラムは2021年1月の繁栄への着眼点を掲載したものです。


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