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第73話 「『銀行との平素のお付き合いを大切にする』という過ち」

強い会社を築く ビジネス・クリニック

私は、『銀行も取引先、仕入れ先の1社にすぎない、特別扱いすることは間違いです』と声を大きくして申し上げております。
 
今の銀行は、皆さんの会社に資金を融資するか、しないかの判断を、人間がするのではなく、決算ごとに銀行に提出した財務諸表(B/S P/L)をコンピューターにインプットした結果の点数(スコアリング)によって、「貸す」「貸さない」の判断を下す時代です。
 
決して銀行員(支店長)が決裁しているのではありません。
「銀行は天気の良い日に傘を貸してくれて、雨の降る日には傘をもぎ取るところ」と昔より言われています。
 
今、銀行から皆さんの会社に「お金を借りてくれませんか!」とせっせせっせと銀行員が来ませんか?
今、銀行から「返せ!」「返してくれ」と言われている会社は、これをお読みくださっている会社にはないと思うのですが・・・・いかがでしょうか?
銀行は、こちらの資金を必要としない時に、「どうぞ! どうぞ!」と勧めに来るものなんです。
今は、日本中、金が余っているのです。
不景気なので、大会社も中堅も投資しないので金が余っているのです。
 
お金が不足した時、「傘(金)を貸してください」と急にお願いしに行くことが生じます。
その時に、いくら「平素、取引銀行とお付き合いを大切にしている」といっても、自社のスコアリング(財務点数)が悪ければ、絶対にお金は貸してくれません。
「本部から融資のオーケーが出ません!」 といかにも本部に責任があるように返答しますが、貸せる条件ではないから断ってくるのです。
 
日頃、銀行マンと親しく付き合っていても冷たいものです。
しかし、銀行員は、常に親しげに皆さんの会社に足繁く訪問してきます。
銀行員には、種々な成績ノルマが掛かっているからです。
「信託、証券、生保、損保、デイリバテイブ商品 など」これらには様々なポイント制があり、厳しい個人評価の値となっているのです。
 
銀行は、平素の付き合いを大切にする会社には、情をからめて攻めてきます。
情に一番のりやすいのは「女性」です。
女性の付き合いの基準は、「好き」か「嫌い」かにあることが多々見受けられます。
女性経理責任者は、この銀行の「駆け引き」にコロッと参ってしまいます。
短期借入金を行って、この現金を銀行に積んでおくのも女性経理担当が、私の体験上一番多いのです。
 
先日も「円・ドル デリバテイブ商品」を契約して、大損を発生し、倒産の危機に瀕している企業の相談に乗りました。
なぜ、こんな商品を契約したのですか?
女性経理担当者の答えは
「いつも無理を言ってお金を貸してもらっているので・・・何もわからなく契約してしまったのです・・・」
 
何も無理を言って、借りている理由(わけ)ではありません。
貸せるから貸しているので、無理でも何でもありません。
なぜなら、当の銀行は、金利も高く、担保も、個人保証も十分にとっているのですから。
なぜこうも借金すると、銀行に弱くなるのでしょうか?
 
30年前、40年前の銀行との交渉術、先人の経験や古い原則が未だに引き継がれているのでしょうね。

 

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