menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

戦略・戦術

第90話 「キャッシュフロー経営を実践しているのか?」

強い会社を築く ビジネス・クリニック

「勘定合って銭足らず」
この言葉は、大昔からあります。
まさに、キャッシュフロー経営の大切さを述べているものです。
 
「損益計算書(P/L)ばかりを見ていないで、B/S(貸借対照表)の左側の資産の部、現金、受手、売掛金、在庫、設備等の固定資産の増大に注意の目を向けよ!」と常々申し上げています。
 
私の後継社長塾は24名の定員です。 
ほぼ、毎年24名の受講者があり、全員が自社のB/S、P/Lを分析します。受講者を送り出した企業のトップ陣は、まだまだキャッシュフロー経営を実践されていないことが明白になるのです。
 
キャッシュフローという言葉は、まだ新しい言葉ですが(20年ぐらいしかたっていません)本当にこの言葉を理解して実践されている方は少ないのが実感です。

clinic90_01.jpg なぜなら、銀行の長短借入残高が未だ多く残っているにも関わらず、たくさん(月商の3か月)の現預金を持っていることで、わが社はキャッシュリッチな会社であると胸をそらしている勉強不足な経営者がいらっしゃいます。

 
銀行としては定期なり預金があることは、保全にもなるので預金を取るのは決して悪い話ではないのですから。
銀行支払い金利率も0.5%であると自慢げに話をしても、実質金利率は2.5%~3%になっていたりします。
  

 clinic90_02.jpg
キャッシュフローは言葉の通り、いかにしてお金を、企業内でスピードをあげて回転させるかという事です。
自社内に「お金が澱んでいてはいけない」との価値観を持つことです。
それでなくても 固定資産でお金が留まってしまうのですから…。
 
売上(単価×客数)が非常に上がりづらい昨今の経営環境の下では、いかに回転の早い経営をやるかです。

 ・在庫回転を早める
 ・売掛債権回収を早める
 ・遊休不動産は売却する
 ・設備で利用度の低いものは減損する


欧米の投資家の思考は、毎期「どれだけ営業によるキャッシュ(使える金)が増加しているか?」が重要な指標になっています。
税引き後利益を多く出しても、現実 資産に化けてしまって、配当にも事欠く会社はダメとみられるのです。

第89話 「アベノミクス 投資減税をわが社のものとせよ!」前のページ

第91話 「電話加入権を今すぐ除却せよ!」次のページ

関連セミナー・商品

  1. 第38期「後継社長塾」

    セミナー

    第38期「後継社長塾」

  2. 井上和弘の経営の核心102項

    井上和弘の経営の核心102項

  3. 井上和弘『経営革新全集』10巻完結記念講演会 収録

    音声・映像

    井上和弘『経営革新全集』10巻完結記念講演会 収録

関連記事

  1. 第210話 「事業承継税制だけはやめなさい」

  2. 第41話 「TIBORで銀行金利率を下げよ!」

  3. 第12話 「相続対策は、どこに相談するのか」

最新の経営コラム

  1. 第49話 統計データと自社水準とを比較する際に注意すべきこと

  2. 191軒目 「山ばな平八茶屋 @京都市 ~寒露の銀木犀とぐじの若狭焼きと酒蒸し」

  3. 朝礼・会議での「社長の3分間スピーチ」ネタ帳(2024年12月11日号)

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. 経済・株式・資産

    第34回 インターネットバンキングを経営に活かす ~経理の迅速化~
  2. 経済・株式・資産

    第34回「配当金や分配金、インカムゲインも考慮した資産管理」
  3. 人間学・古典

    第24人目 「フリードリッヒ大王」
  4. 教養

    第103回「スポーツ・アイデンティティ」(著:田崎健太)
  5. 人事・労務

    第125話 今後の賃金動向と中小企業の賃金政策を考える(3)
keyboard_arrow_up