経営者となれば、仕事の一部としてパーティーや催しの場に出向く事も少なくないでしょう。
このような時にとても大切になるのが、ドレスコード。
私が常々感じている事柄の一つに、このドレスコードとTPOによる装いのスイッチに慣れていらっしゃらない方が
日本には非常に多いということがあります。
パーティーや大きな集まりだったとしても、ブラックタイの様にフォーマル中のフォーマルで
出席する会もあれば、ビジネスウェアを洗練させたスタイルにさせるのが望ましい会もありますし、
また、ビジネスカジュアル(ナイスカジュアル)をよしとする会も。
ドレスコードを判断する基準は、「その会の主旨が何であるのか?」です。
何がテーマの会なのか?、どのような場所で行うのか?どのような人たちが集まる会なのか?
これらでおおよその装いをどのようにしたら良いのかが分かります。
そして、フォーマルが必須の場合は、届いた招待状や案内状に“ブラックタイパーティー”などと
ドレスコードが記載されています。「平服でどうぞ」となっている場合は、男性の場合ビジネススタイルの中でも
よりダークカラーのスーツにシックなネクタイをして、すっきり身の回りを整えていかれることが、
お仕事関連でパーティーに出席する際のスマートな装いといえるでしょう。
欧米では、簡単なパーティーから大規模なパーティーまで、頻繁に行われていることもあり、
皆さんTPOの使い分け、オンとオフの装い、自分のイメージを基準としたシーンごとの演出法に長けています。
これもある意味、ビジネス上のコミュニケーションスキルでもあり、当然のマナーなのです。
これをスマートに判断できることは、エグゼクティブにとって必須の能力であるといえましょう。
「知性」と「弁え」を判断されてしまう重要ポイントです。
日本人はなかなかできていない場合が多い・・・とは申し上げましたが、
先日とても素晴らしいパーティーを体験しました。
それは、2月3日に出版されました、
私の著書『NY流 魅せる「外見」のルール』の出版記念パーティーを行った際のことです。
私はご出席の方々への案内に、ドレスコードを書きませんでした。場所のご案内と、会の主旨、それだけです。
当日、パーティー会場で挨拶をする為にマイクの前に立ったとき、参加くださった方々が
とてもスマートな装いでいらっしゃる事を目にし、素晴らしい方々に囲まれてパーティーを行う事が
出来たことを実感したものです。
本の概要を非常に良く理解し、それにあわせた装いを選びパーティーをそれぞれゆったりと楽しんでくださる、
素敵な方々をお呼びできた会でした。
パーティーは主催者側の力だけでは成功を収められません。
一番大きな力を持つのは、参加者の方がいかにその場を楽しんでくださっているか、これで成功か否かが決まります。
それは、パーティーの主旨を理解し、独りよがりになることなくその場にふさわしい装いを判断する、
その会独特の特徴を十分楽しもうとする気持ちと他の参加者に不快な思いをさせない為の配慮です。
中でも、目に見えるその人の外見は、パーティーのイメージとのバランスが重要。
どんなに素晴らしい装いでも、その場から浮き上がってしまっているのでは何の意味も無く、
ただのノイズになってしまいます。ここでも視覚的な外見イメージの大きな影響力がお解かりいただけるでしょう。
参加されている方々一人一人がスペシャルなのですから「その場に調和するイメージの判断が出来ること」、
これは主催者からの参加者を尊重する意味での期待であり、ビジネスで参加するエグゼクティブであればあるほど、
それに対して誇りをもって答えることが、にじみ出るような身についた知性と品格という評価につながるのです。
仕事だから…という義務感だけでなく、せっかくの場ですから、「装いも合わせて気持ちを高め、場に馴染んで楽しむ」
そんな気持ちの余裕こそが、自信にもつながり、成功者である皆さんの素敵さが、晴れの場でより一層輝く事でしょう。