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ビジネス見聞録

「展示会の見せ方・次の見どころ」(2026年2月)

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来場者をブースに惹きつけるたった一つの鉄則!


 展示会営業Ⓡコンサルタントの清永健一です。

 今回は、展示会の当日、どのように来場者を惹きつけていくのか、について考えていきます。このことを考える時に重要なのは、来場者の行動パターンを理解することです。

 来場者は、どのくらいの時間、展示会場に滞在するでしょうか?一日中滞在する人もいれば、会場を一回りしてすぐ帰る人もいるでしょうね。わたしの感覚値では、4時間程度、展示会場に滞在する来場者が多いように思います。4時間ということは240分です。この240分を来場者がどのように使っているかを考えてみましょう。

 来場者は、実は、2種類に分けることができます。一つは、真剣に自社の業務に役立つ情報を収集しにきている人です。もう一つは、単に遊びに来ている人です。ここでは、単に遊びに来ている人は考慮せず、真剣に情報収集に来ている人を考えていきましょう。

 真剣に情報収集するために展示会に来ている人は、事前に、WEBなどを確認し、自分が立ち寄るブースをピックアップしています。ここでピックアップされたブースは多くの場合、知名度の高い大企業のブースです。人によるでしょうが、事前に立ち寄ると決めたブースが5つあるとしましょう。

 この5つのブースに、平均20分滞在するとしたら、20分×5ブース=100分を費やすことになりますね。そうすると、残り時間は、あとどのくらいでしょうか?240分から100分をマイナスしますから、残り時間は、140分になります。

 この140分間で来場者は展示会場を歩きながら、事前に想定していなかったブースに立ち寄るのです。こうしたブースに来場者はどのくらい滞在するでしょうか?長く滞在するブース、チラッと見てすぐ離れるブース、色々でしょうから、平均5分間滞在すると考えましょう。そうすると、来場者は、いくつの想定外ブースに立ち寄ることができるでしょうか?

 140分÷5分=28ブース

 そうです。来場者が展示会の当日に展示会場を歩き回りながら突発的に立ち寄るブースは、わずか28個に過ぎないのです。この28個のブースにあなたのブースが入っていなければ、あなたが、いくら費用と労力を費やして展示会に出展しても、その来場者にとってあなたのブースは、存在していないのと同じ、ということになってしまいます。

 せっかく、時間と労力とお金を費やして出展したのに、存在していないのと同じになるのはイヤですよね。では、どうすれば、そうならずに済むのでしょうか?

 そのためには、問題解決型ブースをつくることです。展示会場のブースには、実は2種類あります。ひとつは、自己紹介型ブース、もうひとつは、問題解決型ブースです。自己紹介型ブースとは、文字通り、自社の商材をあれもこれも並べて紹介しているブースです。一方、問題解決型ブースとは、来場者が抱えている特定の悩みに対して解決の糸口を提供しているブースです。 出展コンセプトを練り上げずに出展すると、必ず自己紹介型ブースができあがってしまいます。わたしの感覚値では、全体の90%以上が自己紹介型ブースになっています。しかし、自己紹介型ブースでは成果が出ません。

 あなたが、自己紹介型ブースをつくってしまわないように、典型的な自己紹介型ブースとは、どのようなものかをお伝えしておきます。典型的な自己紹介型ブースは、ブース上段の最も目立つ部分(この部分のことをパラペットと言います)に、単純に社名を掲げています。

 あなたの会社が、ソニーならよいのです。ソニーのように、知名度の高い会社なら、社名を掲げているだけで、「最近のソニーはどんな感じなんだろう?」と来場者が立ち寄ってくれるでしょうね。

 でも、最も目立つパラペットに「株式会社清永産業」と書いてあったらどうでしょうか?来場者は立ち寄るかどうか迷う余地もなく通り過ぎてしまうはずです。これでは、もったいないですね。 来場者は、展示会場を歩き回りながら、ブース上段のパラペットを見て、そのブースに立ち寄るかどうかを直感で判断するのです。しかも、判断までに要する時間はわずか3秒です。

 「たった3秒なの?もう少し長いんじゃないの?」

 あなたは、こう思ったかもしれません。でも、考えてみてください。あなたのブースが通路に面している部分は、何メートルあるでしょうか?おそらく3メートル、長くても6メートルなのではないでしょうか?多くの中小企業は、1小間、または2小間で展示会に出展するケースが多いはずです。

 ブースを出展する単位を小間と言いますが、1小間=3メートル×3メートル、2小間=6メートル×3メートルですから、通路に面している部分は、おのずと、3メートルか6メートルになるということです。

 そして、この3メートル、または6メートルを来場者が通過するのに要する時間は何秒くらいでしょうか?もうおわかりですね。来場者があなたのブースを通過するわずか3秒の間にこのブース、「ちょっと面白そうだぞ」と思わせないといけないのです。

 わずか3秒の間に、来場者に自社のブースに立ち寄らせないといけないのに、最も目立つパラペットに社名を書いているだけだと成果が出るはずがありません。あなたも自己紹介型ブースではなく、問題解決型ブースをつくるようにしてください。

次回は、問題解決型ブースのつくり方について、その具体的な手順をお伝えします。ご期待ください。

◎2026年2月中旬から3月のおすすめ展示会

※展示会・イベントの日程は変更することがあります。公式サイトから確認をお願いします。

清永 健一(きよなが けんいち)
株式会社展示会営業マーケティング 代表取締役
展示会営業Ⓡコンサルタント。中小企業診断士。奈良生まれ、東京在住。神戸大学経営学部卒業後、メガバンク系コンサルティング会社など複数の企業で手腕を発揮し、2015年に独立、株式会社展示会営業マーケティングを創業する。「展示会は売上アップへの投資効率に最も優れた手法」と主唱。支援先企業からは、集客・受注・売上が大幅に増加したと好評の声が多数あがる。著書の「飛び込みなしで新規顧客がドンドン押し寄せる展示会営業術」「中小企業のDX営業マニュアル~オンライン展示会をきっかけとした営業改革術」(ともにごま書房新社)、「仕事のゲーム化でやる気モードに変える」、「営業のゲーム化で業績を上げる」(ともに実務教育出版)はいずれもamazon部門1位を獲得。行政、公益法人、金融機関、各地の商工会議所など講演実績多数。 ホームページ:https://tenjikaieigyo.com/

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