長く続いている企業は、当たり前なのかもしれませんが、人が辞めることの少ない企業だそうです。
一代で築かれた、スジャータの日比会長に以前お話を伺ったときに仰られていたことが印象に強く残っています。
長く続く企業を目指したい。長く続く企業は
1.人が辞めない
2.縁を切らない
3.お金にキレイ
では、人が辞めない会社ってどんな会社なのでしょうか?私が思うには、「自分の役割が、はっきりわかる会社」のように思います。
役割がわかりやすくそして、何より、役割が、合っているかどうか、人は迷うものなので「それは、大丈夫、役に立っています」と、お互い認め合っている会社のように思います。
人は、
●役に立ちたい
役割がはっきりわかる会社は、
これらに、共通しているのは、普段は、裏方やサポートに回っている人たちに焦点を当てるものが多く、もちろんもっとも活躍した人を表彰するのも大切ですが陰になっている人も、認め、活躍できる場を作るのがチームとしての組織力が向上するように思います。
そういう意味では、ソニーは、創業者の井深さんの発案で開始され、1959年から毎年開催されている歴史あるイベントに、翌年小学校入学の人が会社で贈呈式があり、終了後は、お父さん、お母さんの働く職場を訪問したり、社員食堂を体験したりして陰の功労者、子どもを表彰する場のように思います。
他にも元上司である、佐藤芳直さんによく話を聞いていたエピソードは、心に焼き付いています。
丸井の二代目社長・青井忠雄さんから教わったことです。
ある時、青井さんは、「社長が自分の人生を素晴らしいものにできたと思ってくれるようにすることが、経営者として大事な仕事だとおもっている。」とおっしゃいました。
定年退職を迎えた社員は退職金をもらいますが、青井さんは、ふとそれだけでいいのかと思ったそうです。
その日は送別会で帰りが遅くなる。でも、必ず奥さんもお子さんも待っている。
そこで青井さんは夕方、その社員の自宅に花束を持って訪ね、必ずこのようにお話されたそうです。
「今日、あなたの旦那様は定年退職を迎えられました。彼の働きがあって、丸井はこんなに大きくなりました。それをお伝えしたくて、今日は参りました。これからも素晴らしい人生を歩んでください」
仕事をするということは、時間を使うことであり、それは命を使うことを意味します。経営者は社員の人生の時間、命をいただいている。その対価としてもちろんお給料を払う、退職金も払うでしょう。
しかし、一番大事なのは、その人の人生が素晴らしいものになったということをどう語るか、どう自覚してもらうかにあるのではないでしょうか。
経営者は社員から単に労働をもらっているのではありません。社員とその家族を含めた、たくさんの人の人生を預かっているのです。(致知 2013年9月号より)
師匠によく言われていました。
人は、役割を持って生まれてくるそうです。その役割を、見つけることができ、さらには、それを認めてあげる組織は、長く続くのだそうです。
そして、それがわかるための表彰というのがポイントのようです。表彰式は、30%~50%の人が表彰されるぐらい認め合うのが良いようです。また会社からの表彰が、一方向だとすると次のステップが、認め合うです。
岐阜に本社のある、ラブリークイーンさんにお邪魔させていただいたときに壁に貼ってあったのが、社員同士を褒め合うカード。カードに書いて、対象の人のところに貼るというものです。
他に有名なのは、東京ディズニーリゾート。
スタッフ同士、お互いが褒めるための特製カードがあり、それに書いて渡す。
そのカードも、2種類あり「私が称えたい素敵なキャスト」と「GOOD SHOW あなたの●●が素敵です」というものを記入して従業員同士渡すというものがあるそうです。
お互いを褒めるというのは、人として必要な「お互いの存在を認め合う」に通じることになり、辞めない職場作りになっていくのだと思います。
参考になれば幸いです。