デジタル不正の特徴と傾向

同様の不正は、紙や現金で作業していたときからありましたが、デジタルになって不正の手口がより簡単に、かつ、巧妙になり、発見されにくくなったのが特徴です。
パソコンのPDF編集ソフトやスマートフォンの画像修正アプリを利用して、だれでも簡単に書類データを加工できます。
紙の書類とは異なり、デジタル処理は取引やデータ改ざんの痕跡が残りにくいという特徴があります。
改ざんされた画像データは、見た目には正常であり、正規のものと見分けがつきにくいので、不正が発覚するのが遅れる原因となります。
デジタル不正は、ある程度のITリテラシーや会計システムに関する専門知識を持つ者によって行われる傾向があります。
システムの脆弱性を突いたり、アクセス権限を悪用したりするなど、高度な手口が用いられることもあります。
特に、システム管理者権限を持つ者が不正を行う場合、その発見はさらに困難になります。
デジタル不正の場合、システムを利用して短期間で繰り返される危険もあります。
例えば、架空の取引先への支払いを自動化するプログラムを組んだり、複数の従業員の経費をまとめて水増し計上したりするなど、被害が増大するリスクがあります。
デジタル犯罪は外部ハッカー集団の仕業だと決めつけていませんか?























