menu

経営者のための最新情報

実務家・専門家
”声””文字”のコラムを毎週更新!

文字の大きさ

経済・株式・資産

第105話 中小企業の事業承継(8)

あなたの会社と資産を守る一手

オーナー社長が突然亡くなった場合、会社が大幅な資産超過、黒字企業であるにもかかわらず事業承継が難しいケースがあります。

では、どんなケースが難しいケースに当てはまるかと言うと、下記のようなバランスシートの場合です。

rule104_1.gif

このバランスシートでは、純資産の中にある利益剰余金が極めて多く、機械設備や車両、不動産というかたちで資産になっていることがわかると思います。 それゆえに現金・預金、売掛金といった流動資産の比率が低くなり、固定資産に資産の比重がかたよっているものです。
一般的に税制面などを考慮した理由から資本金が1,000万円という中小企業は多く、資本金が1,000万円で、この会社の場合2億9,000万円もの利益剰余金があることになります。 利益剰余金は、企業が生み出した利益を積み立てたお金で、会社内部に蓄積されているものですが、 実際に借方側の資産として、現金や預金、売掛金といった流動資産で蓄えられているとは限らず、生産に必要な機械、工場などの固定資産に蓄えられていることも多いのです。
具体的なイメージで言えば都内23区内にある町工場がこれに該当します。

では、なぜこのようなケースでのオーナー社長死亡による事業承継では困難がともなうかと言うと、会社の価値が資産超過部分、 上記バランスシートで2億9,000万円が株式の最低価値となり、個人資産以外にそれも相続財産になるからです。

会社の固定資産を売却すれば簡単にかたずづくことなのかもしれませんが、製造に必要なものである場合そうもいきません。
かくして事業承継者である子供は悩むことになります。

相続人が数人の子供と、配偶者で、オーナー社長の事業を承継する子供と配偶者、個人財産だけを相続する子供ということになった場合、相続財産の配分でもめたり、さらに相続税の支払に関して事業承継者はさまざまな要素を考えなければならないことになります。そして、債権者である銀行との交渉も必要になります。

もちろん、そのために平成30年4月1日からの事業承継税制改正の「特例承認計画」(注1)という制度ができたわけですが、相続がからむと思うようにいかないこともでてくるものです。

 

注1:参考、国税庁、事業承継税制特集

第104話 中小企業の事業承継(7)前のページ

第106話 中小企業の事業承継(9)次のページ

関連セミナー・商品

  1. 社長と会社の資産を守る法CD

    音声・映像

    社長と会社の資産を守る法CD

関連記事

  1. 第106話 中小企業の事業承継(9)

  2. 第31話 日本人社長の考え方、韓国人社長の考え方

  3. 第64話 所有不動産に仮差押・差押をされたら…(1)

最新の経営コラム

  1. 第157回 NotebookLM

  2. 国のかたち、組織のかたち(6) カリスマ亡き後の体制維持(石田三成)

  3. #4 一流の〈名刺力〉-名刺は必要?不要?-

ランキング

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5
  6. 6
  7. 7
  8. 8
  9. 9
  10. 10

新着情報メール

日本経営合理化協会では経営コラムや教材の最新情報をいち早くお届けするメールマガジンを発信しております。ご希望の方は下記よりご登録下さい。

emailメールマガジン登録する

新着情報

  1. ビジネス見聞録

    人生100年、脳の健康を保つには Dr.加藤の「講話を聴き、脳を守る」後編
  2. マネジメント

    【楠木建の仕事哲学】「絶対悲観主義」こそ簡単で頑丈な仕事の構えである
  3. 人事・労務

    第36話 年末賞与の支給動向
  4. 税務・会計

    第83号 BS「格言」 其の二十九
  5. マネジメント

    第99回 シアトル視察から見えた未来
keyboard_arrow_up